獣神ライガー 全話解説
最終回 時を越えた神々の戦い

脚本:高橋義昌 絵コンテ・演出:赤根和樹 作画監督:大島康弘


 まいの元サンダーライガーとドルガが1つとなり、善神アーガマが遂に姿を見せた。3人はアーガマの意識となり心を一つにしたアーガマにドラゴの攻撃は通用しないが、ドラゴの意志で邪念をまきちらし暴徒と化した人々の姿を彼らは見せられてしまう。この邪念がある限りドラゴのパワーは増大していき、アーガマも追い詰められていき、剣は今まで必死に戦っても守り抜けなかった人々を思い出されてしまう。剣の精神力は追い詰められていき3人の団結にほころびが生じた時を好機としてドラゴはアーガマの動きを封じて電撃を容赦なくお見舞いする。
 だが、戦闘に古城が巻き込まれてリエが奈落の底へ落ちようとした時、ダンゴは自らの傷も顧みずに彼女へ手をさしのべた。それだけではない。街ではまだ人々に良き心が残されている。絶望に陥った人々を叱咤激励するダンゴの家族、災害に巻き込まれた人々に懸命な救助活動を行う片桐らバトルスーツ隊の面々。避難した人々を引率するひろしやオサム達、絶望に襲われた街で母親とはぐれた子犬を探そうとするミカ、絶望に陥っても助け合うことを止めない人々の優しい心に気付いた剣達は悪しき心に対し良き心で立ち向かうことを選び、アーガマは巨大化。必殺の弓から放たれた矢でドラゴを遂に射止めたのだが、ドラゴを滅ぼしても人々の邪念がある限りまた蘇ると言う。姿を変えたドラゴはゆいを取り込んだ姿を見せるが、襲い掛かる邪念の塊を前に太刀打ちできない。

「ドルク!まだお前との勝負の決着ついてないぜ」
「私は死なん。だが今度会うときは戦士としてではなく、男と男の勝負だ……さらばだ、大牙剣!」

 だがドルクはアーガマの合体を解き、自らがドラゴと道連れになる事を選ぶ。それはアーガマの血を引きながらドラゴ帝国で育った者として、人々の邪念を受け止める宿命と己を悟ったからであった。彼は剣達こそアーガマの血をひく者としてこれからの人々を良き方向に導かなければならない事と再戦の約束を交わして、命に代えて封印の岩に再びドラゴを閉じ込めた。

「ライガー……そうだよね。ライガー、仕方ないさ。お前が現れないときこそみんなが幸せなんだもん……さよなら、ライガー」

 ゆいが帰還し、ドラゴ帝国との戦いは遂に終わりをつげた。それは、戦いが終わった事はライガーの役目が終わった事でもあり剣の獅子の痣と共にライガーは剣達の前から姿を消していく。だが、ドルクらしき人物の後ろ姿を目にした剣は、彼とはまた何時か会える事を信じて仲間達と共に戦いで破壊された街を再生させる事を誓った……。


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