超電磁マシーンボルテスX
全話解説
第6話 いななけ!愛馬アイフル

脚本:桜井正明 絵コンテ・演出:とみの喜幸 作画監督:金山明博


模擬戦中に一平は罠に嵌った仔馬の存在に気付き、合体を強制解除してその仔馬を救った。だが、低空でのボルトアウトで健一達は危うい目に遭った。博士は全員の責任と一同を叱責するが、一平は全然聞こうとしない。それはアイフルの存在が原因だった。アメリカ時代に過酷な境遇を強いられた一平は愛馬アイフルがたった一人の友であり、母のような存在。しかし、日本へ帰国直後に一平は特別訓練の為に浜口博士らに拉致されてしまい、アイフルはアメリカへ送り返されてしまったのだ。それゆえに罠にかかった馬がアイフルに見えたのだろう。だが博士は全員の事を考える程余裕ではないとあの頃も、今も言い続ける。博士に愛想が尽きた一平はビッグファルコンを去ろうとするが、これを止める健一との殴り合いへ発展しまう。

 殴り合いで両者が疲弊した時だ、めぐみからアイフルが羽田空港で待っているとの知らせを聞いて彼は驚きと喜びに包まれた。実は博士は一週間前からアイフルを呼び寄せる手続きを行っていたのだ。 空港で無事アイフルに再会してビッグファルコンへ戻ろうとする一平だが、獣士バット・ヘイルが接近。バットヘイルの繰り出す蝙蝠爆弾から逃れる1人と一匹だが、逃げ込んだ先の地下道で入口が瓦礫に塞がれてしまった。
 東京で暴れるバットヘイルを迎撃するボルテスチーム。健一は一平の救出へ向かい、生き埋めにされていた1人と一匹を発見。アイフルを救うことにこだわる一平に苛立つ健一だが、瓦礫の岩を破壊してお二人を脱出させる。しかしボルトボンバーに乗るより、アイフルを避難させることに拘る一平に堪忍袋の緒が切れかけて発砲をしてしまう。だがバットヘイルの攻撃が迫り一平はやむを得ずボルトパンサーで出撃。しかしアイフルの元へ落ちる蝙蝠爆弾を撃ち落とした健一だが、蝙蝠爆弾の爆発と同時に倒れたアイフルを見て一平は健一がアイフルを撃ったと誤解してしまい、ブイトゥゲイザーに参加せず、一人でバットヘイルを倒そうとしてしまう。だが無暗に突っ込んだボルトパンサーはバットヘイルに捕われてしまう。一平を救うために健一はボルトインを敢行。5機をXの字に結ぶ超電磁がボルトパンサーを救出。ボルテスXへ合体して反撃の開始だ。超電磁ゴマが腹に直撃。放つ天空剣がバット・ヘイルをV字に切った。

 戦いは終わったが、アイフルの問題が解決していない。しかし健一はアイフルを撃ってはいないと自身があった。健一の考えは正しくアイフルは無傷だったが、一平は健一の腕が悪かったから生きていたものと馬鹿にしてしまう。その時健一の鉄拳がさく裂。お前は自分の馬の利口さを信じる事が出来ないのか、アイフルは敵のミサイルから自分を守るために、敢えて自分から倒れた事を気付かなかったのだ。健一のこの言葉に、アイフルの利口さを思い出させた一平は健一へ自分の非を詫び、両者は仲良くじゃれあうのだった。


第3話の逆パターン?
 再び一平回。話を見ると仲間割れの原因が第3話に似ています。不仲の相手が自分の大切なものを攻撃→相手にそのつもりがないのに一方的な誤解で険悪のシチュエーションは第3話で一平が光代母さんの墓標を攻撃してしまった事、そして今回の健一が一平の愛馬アイフルに攻撃してしまった事と似ています。その後真実を知って和解する展開も似ていますが、今回の一平が結構トホホです。俺がアイフルの敵を討つと言って独りで殴り込みをかけるも、結局返り討ちに遭いボルト・インしたり、健一に殴られるまでアイフルの利口さに気づかなかったり……飼い主なのに。まぁ和解できたからよかったかなぁ。


今回の突っ込み

回想シーンでの一平がパイロットに選ばれるきっかけは結構可哀そうです。マシーンブラスターではありませんが何の事情も知らずに帰国直後に拉致されてしまうのはなぁ……。浜口博士の孫との設定が消滅していた場合おそらく関係者の子供として残り4人が採用されたのと考えられますが、一平は赤の他人なのに採用されて少し気の毒でしょう。
あと肝心のアイフルがこの後どこに行ったのか本編では説明されていません。いったいどこへ行ったのでしょうか。EDで一平が乗っている馬も違う馬ですしなぁ……うーんアイフルどこへいったんだぁ。画面に見えない所にちらりといたのか、また大人しい所で余生を過ごしているのでしょうか。
(追記;第32話で無事姿を確認しました。よかったよかった)


次回予告(担当ナレーション;市川治)

獣士カラカスを追ったボルテスチームを待ちうけるカザリーンの恐るべき罠とは何か!?故障したメカと共に洞窟に閉じ込められた健一達を日吉のペットが救う。
次回ボルテスX「新隊員タッコちゃん」にご期待ください!

BACK BACKNEXT

inserted by FC2 system