超電磁マシーンボルテスX
全話解説
第19話 父の胸の中で泣け!!

脚本:田口章一 絵コンテ;とみの喜幸 演出:山崎和夫 作画監督:塩山紀生、金山明博(総作画監督)


訓練に励むボルテスチームだが、大次郎は父を連れたスカールークの行方が気がかりで仕方がなかった。スカールークは何処へ行った。だが世界各地の何処にもスカールークの行方は掴めないでいた。早く父を救いたい。終日スカールークの発見が気がかりで大次郎は司令室に座り込んでまで待ってしまう程。
 ボルテスXに対抗できる獣士の開発への協力を剛博士に要求するズールだが、当たり前だが首を縦に振らない。ズールは特殊装置にかけて剛博士のボルテスXに関する記憶を強引に拾う方法に出た。強制的に脳からボルテスXの機密が盗まれてしまう。健太郎は自己催眠をかけて機密の漏えいを防いだ。結局ズールの野望はハイネルからの招集が入ったために時間切れで失敗してしまう。
 スカールークの手がかりがつかめない事からスカールークの、父の捜索は打ち切りになってしまった。大次郎は思わず健一が戸惑った為に父を取り逃してしまったと責める。
 そこにスカールークを発見したとの報告を聞いて大次郎は喜ぶ。だが、よりによって獣士トビウラゴが出撃してしまい大次郎は獣士の迎撃より剛博士の救出を佐近寺博士に主張してしまう。だが父の為に東京が危機に陥る事を佐近寺博士は許さず、父の事を忘れろと言うが、 出撃時に大次郎は戦列を離脱してしまう。裏切りものにしたくないと断腸の想いでボルトパンサーを攻撃しようとするが、日吉とめぐみが大次郎を行かせてあげてと庇ってしまい、健一も大次郎を行かせざるを得なかった。そして合体しなくては敵わないトビウラゴから東京を守るために、大次郎の進路へトビウラゴをおびき寄せた。
 スカールークが着地したという恐島に到着した大次郎だが、兵士の罠にかけられて牢獄に閉じ込められてしまう。だがそこには本当の父がいた。父との抱擁に喜び、さらにボルトマシーンとトビウラゴの戦いの影響で牢獄が破壊されて脱出のチャンスが見えた。
 襲い掛かる兵士を棒術で追い払う大次郎。しかし、ズールのメカに大次郎は拉致されてしまい、1枚の布を父から託され、大次郎は戦線に合流した。
 ボルトインしたボルテスXは猛攻を仕掛け天空剣を構える。ザイザルスはボルテスXを海へ落とすも、背後に不意を突くようにして現れたボルテスXに隙を突かれ、見事なVの文字が勝利を収めた。だが戦いの余波で恐島は壊滅。父の行方はまた分からなくなった。父の居場所を明かす手掛かりは、血染めの文字が書かれた1枚の布だ。


次男、父恋しき!!
大次郎主役のエピソードではないでしょうか。最も各キャラに焦点を当てたエピソードがボルテスXにはあまりありませんが。実の父にはじめて再会する事が出来たのは大次郎ですが、そこはやはり運命か、拉致されてしまいます。またこのあたりのエピソードは、剛博士の争奪戦に挑む裏で、ズールの功を焦る故の暗躍も描かれ、第8話でのスパイ設定を掘り起こし、第22話に上手く展開を繋げています。あと戦線を離脱して剛博士に会おうとする大次郎を健一が撃とうとする所、また弟を裏切り者にしたくはないとの台詞は健一のリーダーとしての厳しさと、仲間への信頼が上手く描けています。


今回の突っ込み

敵に脳を探られないように、自己催眠を賭ける剛博士。機密を漏らさないように自己催眠をマスターする事はひょっとしたら当たり前の事でしょうか。博士ナイスです。


次回予告(担当ナレーション;市川治)

捕らえられた剛博士の居所を示す低サイクル脈動波とは何か?捜索に向かったボルテスチームを獣士ゾルゲルの罠が待ち受ける。父と健一達が出会う日は何時か?
次回ボルテスX「血で書いた数字の謎」にご期待ください!!

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