超時空騎団サザンクロスとは


 ひげどっとこむ。初の80年代リアルロボアニメ特集です。80年代リアルロボアニメにはメカデザが秀逸なものが多くて見るだけで酔えます。そんな名無しはスパルタスのデザインもなかなか。
 まぁそんなサザンクロスですが名無し的には80年代ロボアニメにおいて不遇系作品の三本指に入る作品ではないかと。あと二つはガルビオンとレインボーマンですが、ガルビオンに関しては最も不遇としか言えないでしょう。いや、本当はガルビオンも紹介したいのですが、ガルビオンは未だにDVDが発売されていないうえ、動画サイトなどにもないので、紹介したくても紹介できない作品です。
 まぁこのサザンクロスもかなり不遇なアニメで超時空シリーズ3部作ですが、当時オーガスが子供達の受けや玩具の売り上げがアレだったのでサザンクロスで巻き返すことになりますが、よりによってタカトクが倒産してしまい、バンダイもマクロスの玩具ばっかしか出さずにスポンサーが降板して、玩具が全く出ないとんでもない事態に遭遇し、結局半年足らずで打ち切りという憂き目を。
 最も1984年はロボットアニメへの風当たりが強い年で、同期のロボットアニメもほとんどが2クールで打ち切りの憂き目を見ています。(翌年にロボットアニメへつなげることが出来たのはエルガイムとビスマルクぐらい)
 またタツノコプロにとっても凋落が始まっていた時期で、前年にタイムボカンシリーズが打ち切られ、サザンクロス同様スターザンSも打ち切られ、87年の赤い光弾ジリオンまでしばらくメカ系作品がなくなる冬の時代が到来します。また、サザンクロスは、ゴーディアンのヒットから再びロボットものに介入してゴールドライタン、(ビッグウエスト原作だけど)マクロス、モスピーダと地味に良作を送り出してきた昭和タツノコ最後のロボットアニメとなります。
 スタッフを見ると、オーガスの失敗が響いたのか、または愛おぼえていますかにスタッフが映ったのかスタジオぬえ(企画設定、メカデザ)・美樹本晴彦さん(キャラデザ)・アートランド(アニメ制作協力)とマクロスメインスタッフが抜けて、シリーズ構成にタツノコの重鎮かつボトムズでリアルロボを経験した鳥海尽三さん、キャラデザにはイデオンからエルガイムまでの富野作品でおなじみの湖川友謙さん、メカデザにはタツノコ独自のメカデザグループ・アンモナイトと(湖川さんはやや違いますが)タツノコ直系のスタッフで固められ、まさにタツノコロボアニメの総力戦の匂いを放っています(マクロスには参加されなかった社長こと吉田健二さんが参加されていることもそれ故でしょう)
 名無しも何度か視聴したことはありますが、サザンクロスは前2作にはなかった軍隊の環境の描写に積極的で、そんな環境に敢えて三人娘を主人公とする設定が大胆だったと思います。マクロスは言うまでもなく、オーガスもスパロボに参戦を果たして再評価を受けている中サザンクロスだけ取り残されるのはちょっとなぁ……そんな訳でサザンクロスをここで再評価!してみようと思います。


制作スタッフ

企画:吉田健二
チーフディレクター:長谷川康雄


シリーズ構成;鳥海尽三
脚本:鳥海尽三、寺田憲史、川崎知子、下河内久登

演出:長谷川康雄、古川順康、須永司、康村正一、田代文夫、高野太、山田勝久、長尾粛、矢沢則夫、小島正幸、奏義人、鈴木幹雄、吉田浩、五月女有作

 

音楽;佐藤健

キャラクターデザイン;湖川友謙(原案)、園田美世(デザイン※湖川友謙さんのペンネーム
サブキャラクターデザイン;ビーボォー
メカデザイン;アンモナイト、小川浩、大倉宏俊、小野隆嗣
総作画監督;新井豊

作画監督:新井豊、鈴木英二、小泉謙三、山田高広、野崎恒伸、高橋朝雄、高田三郎、


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