無敵超人ザンボット3　全話解説
第11話　決死の爆破作戦

脚本：吉川惣司　絵コンテ：八尋旭　演出：四辻たかお

　東京に現れたバンドック。それを破壊しようと勝平はザンボ・エースで攻撃を挑むが強力なバリアーを前に何度も返り討ちに遭ってしまう。彼の己を無視した突撃戦法に神ファミリーからは批判の声が募るが、梅江は彼の気持ちに同感し、我々も攻撃することが大事だと主張した。あのバンドックを仕留めるにはどうしたらいい。その答えはバリアーが張ってない場所。つまり地下から噴射口を伝って入るのだ。突入するのはザンボット3ではない。なんと兵佐ェ門だ。だがそこにメカブースト・バイブロンが出現。ザンボット3にはおとり役を任せ、敵の注意が逸れた隙に突入するつもりなのだ。
　ザンボットコンビネーションを終えて、バイブロンをひきよせるザンボット3。そのすきを突いて兵佐ェ門と源五郎はバンドックの真下につながる廃ビルへ突入し、バンドックへ潜入に成功。大勢の兵士が二人に襲いかかる中源五郎は隙をついてバリヤーを解除に成功。ザンボット3をガイゾックに突撃させるように命令を出した。
　ところが勝平はザンボエースに分離してバンドックの中に侵入してしまった。その理由はガイゾックの親玉を知りたかったからだ。三人はブッチャーと対面。何故地球を侵略しに来たのか。それは、ガイゾックの意思だからだ。結局ブッチャーは奥へ逃げてしまい倒し損ねてしまった。
　怒りに乗じて基地内で暴れまわるザンボ・エース。その頃ブッチャーはガイゾックから仕置きを受けていた。全宇宙の秩序を正すのがガイゾックの使命。地球へ安易に居座ってバンドックを沈めてはいけないのだ。
　その頃バイブロンがビアル1世を襲撃。脱出したザンボ・エースはザンボット3に合体して捨て身のムーンアタックでバイブロンを粉砕。しかしバンドックを倒し損ねてしまった。ブッチャーを操る謎の存在・ガイゾックのこともあり、戦いはまだこれからだという事を彼らは身をもって知らされた。

家族で戦うのが神ファミリー!
　戦艦を本格的に基地として描いた作品はザンボット3がガイキングに次いで二番目ではないでしょうか。そして戦艦のクルーも共に闘うという描写がガイキングにもありましたが、ザンボット3は家族がクルーの上、生身で戦いに挑むところからクルーも戦うイメージがさらに強いです。兵佐ェ門爺さんは教えるはずの勝平に戦いの意義を教わられたこともあり、今回自ら殴り込みをかけるのもポイントでしょう。
　よく考えたら神ファミリーはかなり戦いに全力で挑む家族ではないでしょうか。今回殴り込みをかけた(勝平のお爺ちゃんではないにしろ)兵佐ェ門爺さんや源五郎さんはもちろん、トラブルメーカーでもあるものの、積極的に行動に走り、孫の勝平を理解する梅江お婆ちゃん、若くしてキング・ビアルの指揮を執る一太郎。そして戦いに悩みつつも勝平達を精神面で支える花江母さんも忘れてはいけません。物語の焦点にあたっていることもありますが、勝平の家族は何時も本気だったと思います。
　そして何気にガイゾックの宇宙を正す使命と言うセリフに注目。最終回への伏線の一つです。

今回の突っ込み

今回は特にないです

次回予告

誕生日を迎え、ビアル�V世に帰った恵子に新たな戦いが待ち受ける。再会した友達の激しい怒りとは何か？メカ・ブーストの攻撃が家族のささやかな願いをも打ち砕いてしまった。次回ザンボット３『誕生日の死闘』。さて、どう戦い抜くかな？