無敵超人ザンボット3 全話解説
第21話 決戦!神ファミリー

脚本:星山博之 絵コンテ:斧谷稔 演出;菊池一仁 


 宇宙へ浮上したキング・ビアルは香月の案内と共にバンドックへ向かう。その間、勝平達は花江の作ったおにぎりを食べたり、兵佐ェ門と梅江は若い日の思い出の茶碗で今までを振り返っていた。
 だがそこにガイゾックがスペース機雷を送り込んできた。出撃する3機はスペース機雷を撃ち落としてキング・ビアルの進路を開く。ビアルも一斉砲撃で機雷を退けるが機雷の一つがビアルU世のジョイント部に直撃してしまった。次々と迫る機雷に被弾。その中で、思い出の茶碗が真っ二つに割れてしまった。
 機雷を超えたが、ビアルのもとにバンドックからの無数ものミサイルが迫る。これを切り抜けるキング・ビアルだがバンドックを叩かなければ戦いは終わらないのだ。ミサイル網を突破されたブッチャーはメカブースト・ダンガルンを出撃。ザンボット3に合体するも、素粒子レーザーを前に大ダメージを喰らってしまう。あと一発喰らったら破壊されてしまう。ダンガルンの攻撃に傷つくキング・ビアル。ムーンアタックもレーザーを前に通用しない。接近戦に持ち込むザンボット3はザンボットグラップで機体を貫くも、尻尾の鉄球からのワイヤーに体を拘束されてしまった。さらにガイゾックまで接近し、絶体絶命の危機に陥る。
 キング・ビアルは作戦通りバンドックとの戦いを開始。壮絶な戦いの中でビアルU世は半壊状態に陥った。ミサイル同士の撃ち合いの中にザンボット3は飛び込み、ワイヤーを外して脱出成功。だがイオン砲とバンドック砲を同士撃ちとなり、イオン砲がバンドックに直撃したものの、バンドック砲がビアルU世に直撃し、エネルギー回路が切られてしまい、イオン砲が射出できない状態になってしまった。さらにバンドックはこちらへ突撃してきた。
 この状況を切り開くには……兵佐ェ門は梅江と修復された茶碗を見て覚悟を決めた。二人がやろうとしていることを知り止めようとする大太に茶碗を託しビアルU世を分離させる。ザンボット3が来るのを待っていたらキング・ビアルは持たない。それに気付いた勝平は血色の勢いでダンガルンを真っ二つにしてビアルU世を追う。だが、敵の攻撃を受けながらビアルU世はバンドックへ特攻して果てたのだった。
 ビアルU世の特攻で損傷を受けたバンドックは撤退。勝平達の執念でザンボット3は追うが、メカブースト・ゾンダアに行く手を阻まれてしまった。怒る勝平はザンボットカッターでゾンダアを葬り去った時はバンドックはもう何処にもいなかった。
 梅江と兵佐ェ門を失った源五郎は気持ちを抑えて、ザンボット3の補給とビアルの修理を命令。勝平も涙をこらえてキング・ビアルへ戻るのだった。


最終決戦3部作 
 とうとう最終決戦三部作。皆殺しの富野が定着してしまったエピソードの序章です。
 今回の見どころは冒頭のくつろぐシーン。これは家族で戦う神ファミリーだからできたシーンではないでしょうか。ブリッジで花江かあさんのおにぎりを食べるシーンとか、和室で思い出の茶碗を振り返るシーンとか。そしてあの茶碗が物語の大きなカギになる所もポイントの一つ。戦いの中でわれた茶碗を直すことで特攻する事を見出したのでしょう。死を悟った老人が特攻する展開はグロイザーXで先にありましたが、ザンボット3の演出もなかなかの見ものです。
 個人的には和行君ときいろちゃんのちびっこ兄妹がビアルU世のジョイント部分を分離させたり、消火したりするところはのちのガンダムのちびっ子3人組の活躍に通じるところがあると思いました。


今回の突っ込み

今回は特にないです


次回予告

バンドックとの死闘にキング・ビアルは傷だらけとなってしまった。全てを賭けて戦う勝平が見た、ブッチャーの戦慄すべき正体とは何か?ついにガイゾックがその姿を現わす時が来た。
次回ザンボット3『ブッチャー最期の日』。さて、どう戦ってくれるかのう

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