無敵超人ザンボット3 全話解説
第22話 ブッチャー最後の日

脚本:五武冬史 絵コンテ・演出;貞光紳也


 バンドックを傷つけられて怒りが頂点に達したガイゾックはブッチャーへ最後の戦いを命じる。そして封印を解いてバンドックの神・赤騎士デスカイン、青騎士ヘルダインを復活させた。
 最終決戦に向かう中、妻や子供、香月とアキの非戦闘員を避難カプセルに入れて脱出させようとした。それぞれの家族が別れを惜しむ中、脱出カプセルは地球の駿河湾へ向かって発射された。彼らに地球へ帰れとは言えない。気が付いたら地球にいたという別れ方が一番いいのだと悟ったのだ。カプセルが射出される中、ガイゾックの頭部がこちらへ迫る。まだ花江のカプセルが射出されずに残っている。母を脱出させるためにもザンボット3でデスカインに挑む勝平。だがその間にヘルダインがキング・ビアルへ執拗な攻撃を行っているのだ。敵の目的をザンボットは自分に移すも、2機の攻撃を前に源五郎はビアル3世を分離させてザンボット3の援護に回ることを決めた。その間にビアル1世はカプセルを射出することに成功。だがヘルダインからカプセルを守る為に3世はヘルダインの攻撃を受けてしまった。
 その頃、香月の家族は流れ星を見て兄との再会を祈っていた。その流れ星はカプセルで、香月はそこにいた。だが他の人と共に地球へ帰ってしまった香月は一緒に戦えなかったやりきれなさから一太郎へ連絡を取るが、彼らからは後のことを任せるとの連絡しか残らなかった。
 家族が無事地球に帰ったと聞き、改めて地球を守る決意を固める勝平。だが、2機の騎士の強力な盾を前にはいかなる攻撃も通用せず、合体技を前に、なすすべがない。覚悟を決めた源五郎は自らが盾になり騎士たちへ特攻をかけるつもりだった。花江からの通信には後を託したと言い残し執念でデスカインとヘルダインに特攻して果てた。
 夜空には一つの星が輝き、花江は言葉を失い、勝平も涙を流す。だがバンドックがそこに迫っている、勝平は怒りを込めてムーンアタックをバンドックの頭部に放つが攻撃がきかない。一太郎はイオン砲をザンボット3にたくし、直接イオン砲を接続して、イオンエネルギー全てをイオン砲へかけてバンドックの頭部を貫いた。だがブッチャーは直立不動のまま突っ立っていた。なぜなら彼はサイボーグだったのだ。ブッチャーは問う。何のために戦ってきたのか、誰が地球の平和を守る事を頼んだのか、家族が特攻して果てたことを誰が感謝してくれるのか?ブッチャーの問いに対し勝平は言った。自分の生まれ故郷を誰にも荒させたくなかったからだと。  地球はいずれか滅ぶ運命にあると言い残しブッチャーは果てた。これで戦いは終わったかに見えた。しかしバンドックの胴体がまだ残っていたのだ。まだガイゾックが残っていたのだ。今、ガイゾックとの最後の戦いが始まろうとしていた。


父、死す 
 とにかくテンションが上がるこのエピソード。最終回直前の回はテンションが上がるというのは本当でしょう。スタジオZが作画に回っている回故に作画面でも問題なしの最強回です。スパロボでもおなじみの敵、赤騎士・青騎士のデザインはもちろん、登場シーンから他のメカブーストとは違う事を感じさせてくれます。
 そして今回、源五郎父さんが散りますが、彼の妻を脱出させるために執念で青騎士、赤騎士に挑む姿はまさに漢です。もちろん特攻する間に目が見開くカットはかなり鳥肌が立ちます。その後のイオン砲の存在も忘れてはいけません。キング・ビアルのエネルギー不足で撃てない為予備のイオン砲をザンボット3に直接つなげて撃つというその場しのぎですが、やはり金田カットの力でかっこよく見えます。
最後にブッチャーは何故地球を守るのかというと言うに対し勝平はためらいもせずに生まれた星を守ることは当然のことと嬉しいことを言ってくれます。第1話から比べると勝平もずいぶんな成長を遂げました。ですが変わってはいけないところは変わらないのが勝平なのかもしれません。


今回の突っ込み

今回は特にないです


次回予告

ガイゾックの反撃に、勝平は父に続いて2人の従兄姉も喪ってゆく。必殺の一撃がガイゾックの止めを刺すことができるか?戦いの果てにあるものは…
次回ザンボット3『燃える宇宙』。さて、どう戦ってくれるかのう?

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