無敵鋼人ダイターン3 全話解説
第16話 ブルー・ベレー哀歌


脚本:星山博之 絵コンテ・演出:貞光紳也 作画監督:富沢和雄


買い物中の万丈とビューティを襲うブルーベレーの少年達。相手は子供だが自分を名指しで狙っているのであれば容赦はしない。万丈もマシンガンで彼らを応戦し、隊長のラットの脚を撃つ。彼らが撤退し、一人の少年からの手帳にはメガノイドのブルーベレー部隊だと判明。早速彼らの後を追う事にした。
 逃げるブルーベレー部隊だが、ふとしたはずみにトニーがバイクから身を投げ出さてしまう。部下を逃がし万丈へ手榴弾投げつけた際に彼は今自分が生まれ故郷にいる事に気付き、妹のケリーの元に会いに来る。ケリーはラットを暖かく迎えるが、教育評論家の父からは勘当を喰らっており、彼も帰るつもりはなかった。
 ブルーベレー部隊に襲われたマッハパトロールはバッテリーを損傷してしまった。修理の為にレイカを呼び、彼女を待つ間に万丈の元へケリーが現れた。兄を探している彼女の証言からブルーベレー部隊の隊長ラットはケリーの兄だと知る。兄を助けてほしいと頼むケリーだが、相手はメガノイドである。万丈は彼らを倒す覚悟でいた。その時、ブルーベレー部隊は再び万丈の元へ襲いかかってきた。彼らの猛撃を退け、レイカの手によりマッハパトロールの修理は完了した。マッハアタッカーでのドッグファイトの中で、マッハアタッカーに搭乗するケリーを見てラットは万丈が妹を人質にしたと誤解する。この時ラット達にはまだ人間の心が残っている事を知る。まだ彼らを救える可能性がある。だが、ラット達ブルーベレー部隊はマクロメカ装置によりメガボーグ・ヤンガーへ合体・変身。ダイターン3とヤンガーの戦いの中で万丈は彼らを説得するが、自分達のようなはみ出し者を拾ってくれたメガノイドの命令に従えば、自分達は世間へ仕返しする事が出来ると考えを改めない。
 その時彼らを雇ったコマンダーのデスバトルが撤退した。それはダイターン3をまともに倒せない彼らへ愛想をつかせ、所詮屑は屑という証であったのだ。戦う理由はなくなったと説得する万丈に対し、ラット達は元はといえばダイターン3が悪いと逆恨みをして襲いかかってくる。そしてサンアタックがヤンガーの盾へ直撃し、それによりマクロメカ装置が破壊されて彼らは元の人間に戻った。ラット達が気付いたのは戦いに巻き込まれて崖から落ちようとするケリーの姿。ラットは彼女を助けようとするが崖から転落してしまう。そんな彼兄妹を助けたのは万丈であった。ケリーの無事を喜ぶラットの姿を見て、万丈は彼ら兄弟を見守る事を選んだ。
 戦いが終わり、自分達の過ちに気付いたブルーベレー部隊は新たな船出に出る。ソルジャーの体で新しい仕事を成そうと。ラッドは家族と万丈へ別れを告げるのであった。


妹を想う人の心はメガノイドにあらず
 シリアスな展開であり爽やかなラストとスタジオZの皆さんによるアクティブな作画と話、作画共に見どころの多い佳作回。今回は金田アクションが心地よく感じられます。ケリーちゃんも可愛いし。どうでもいい事ですがマッハアタッカーへ変形させようとしても何も起こらないシーンの間、傍の木の上にカタツムリ→芋虫→亀の親子と変わっていくシーンは地味に冴えたコメディシーンです。
 あとケリーを毛嫌いする父親のテッドは教育評論家でもあり、世間体を気にするような大人の印象がありましたが、最後の旅立ったケリーに対して若い頃の貴方そっくりとフォローする奥さんの言葉もあり、妙に味がある人になったと思います。そこのフォローもまた良し。
 


今回の突っ込み

今回は特にありません。


次回予告(ナレーション全話・鈴置洋孝)

古代から蘇る強大なルーミス帝国が目指すものは何か。醜い争いを怒る皇帝アキラスの前にレイカは全てを賭けて立ちふさがる。愛する者たちの為に。
次回無敵鋼人ダイターン3「レイカ、その愛」にカムヒア!

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