無敵鋼人ダイターン3 全話解説
第17話 レイカ、その愛


脚本:松崎健一 絵コンテ:斧谷稔 演出:小鹿英吉 作画監督:山崎和男


突如姿を現した国家レベルの島。それは古代から蘇ったルーミス帝国であり、移民を募集していたのだ。早速万丈とレイカは調査に乗り込むが、それはルーミス帝国に付け込んだコマンダー・ダムデスの陰謀だった。
 潜入調査を開始した万丈とレイカ。だがレイカは落とし穴に落ちてしまい、一人の男性により念力を賭けられてしまう。その人物は皇帝アキラス。ルーミス帝国から蘇った国王であり、彼は争いを嫌っている男で、彼の前には特殊な防御装置がない限り考えが読まれてしまうのだ。コマンダー・ダムデスはルーミス帝国の絶大な力を利用する為に国を甦らせ、自分はヘルメットにより考えを読まれないようにしているが。しかしレイカの本心を信じ、彼はアキラスはダムデスの陰謀を察知した。
 アキラスは意外な事を告げる。かつてアトランティスとムー大陸を沈めた人物である。そして彼は目覚めた世界でも争いが絶えない事から双方諸共相手を皆殺しにしようと考えたのだ。メガノイドは人間ではないとレイカは主張するが、そのメガノイドを生んだのが人間であるとの答えに反論は出来なかった。外ではダイターン3とメガボーグと化したダムデスが死闘を繰り広げている。だが、ダムデスはルーミス王国からエネルギーを与えられており、サンアタックですら通用しないのだ。このままではダイターン3はルーミス王国からのエネルギーで溶解してしまうのだ。
 その時、ルーミス帝国の司祭たちが超能力を放ち、ダムデスのエネルギーを止める。そしてダムデスを超能力で粉砕してしまったのだ。だがアキラスはダイターン3も争いを起こした原因として始末するつもりであった。超能力を喰らい苦しむ万丈とダイターン3。しかしレイカの愛の波動が彼らの超能力を止めた。
 アキラスはレイカの偽りのない愛の力を知った。アキラス達は争いに巻き込まれないよう深海へ再び姿を消す。この世界を楽園へ変えるかあるいは地獄に変えるか。全てはレイカと仲間達にゆだねると言い残して。


レイカの純真な愛が人類滅亡を救った
 後番組のガンダムでミノフスキー粒子やニュータイプの設定を生んだ人として知られる松崎健一さんの脚本家デビュー作が今回だったりします。のちにSF路線やファンタジーものを多く手掛ける人のせいか、今回の話も第三者を復活させて万丈とメガノイドの戦いに介入させる描写から何時もの雰囲気とは一線違うような気もしまして、またノリが後の松崎さんの作品に通じる所があったような。とにかく不思議な回です。
 ですが不思議な回でもあり面白い回と考えた方がいいでしょう。レイカが命を賭けて超能力を打ち破り、ラストの1枚絵まで用意してもらえる優遇された扱いも新鮮で、サンアタックも通じない強敵は第三者の手で破壊される所もパターン破りな感じで◎。DVD4巻は佳作エピソードが多いお勧め巻です。


今回の突っ込み

今回は特にありません。


次回予告(ナレーション全話・鈴置洋孝)

突然、僕に助けを求めてきた火星からの脱走者とは何者だ。新たなコマンダーの出現がメガノイドの秘密のベールを解きはなっていく。裏切り者に残された道は敗北か、死か……。
次回無敵鋼人ダイターン3「銀河に消えた男」にカムヒア!

BACKBACKNEXT

inserted by FC2 system