絢爛舞踏祭〜ザ・マーズ・デイブレイク〜 全話解説
第17話 叛乱!宇宙最強の海賊!


脚本:高山治郎 絵コンテ・演出:村田和也 作画監督:逢坂浩司 メカ作画監督:杉浦幸次


 グラムの悩みを解決した後、夜明けの船に新たな問題が起こった。古地図をナイアル・ポーに渡すべきと主張するヤガミに対し、とりあえず自分達で探りを入れてみようとのエリザベスは彼の主張を受け入れない。夜明けの船に発生した意外な綻び。その末何とヤガミが反旗を翻しエリザベスの身柄を拘束してしまったのである。反乱に参加したのはショウ、アキ、ポイポイダーそれにMAKIまでもコントロール権を奪われてしまっている。ヤガミが目に付けたのは導きの箱と地図の謎を解明しようとしているエステルとエノラ。彼らから脅迫を受けたエステルだがそれらを渡すわけにはいかないとエノラを連れて逃亡を開始する。
 エステルは反乱に参加した4人以外にもその他の乗組員の見張り役がいるのではないかと考え、反乱を鎮圧する前には人手が必要として人質の解放に急ぐ。グランパを連れて人質の捕らわれた場所を確認するが、グラムら人質と思われる人物は全くリラックスした状態であり、見張りと思われる人物は一人もいない。疑問に感じるエステルだが、ショウ達が何故か自分の後を追って一直線に追ってきた。この様子からエステルは自分達の衣服には万一海へ溺れた際に夜明けの船から発見できるようにチップを埋められている事である。二人は服を脱ぎ捨ててバスタオル一枚で逃走を続けた。導きの箱と古地図と人質を交換すれば何とかなるのではないかとエノラは提案するがエステルはそのようなやり方は危険であり、自分がネーデルウィッチ軍にいたころからあり得ない方法と反発する。だが軍と海賊は違うはずだとのエノラの主張もまた正しいものと彼女はふと考える。
 ヤガミ達は意外としぶといエステル達を陥落させる為にエリザベスをおとりとして反乱は収まったと言わせる事を考える。だがこれには裏があるとエステルは看破。エリザベスを連れたヤガミ達を前に自分の能力を発動させてボールズを暴走させ、エリザベスを捨ててショウ、アキを得意の蹴りで気絶させ、ポイポイダーのパワードスーツの機能を停止させてしまう程。見かけから想像つかないヤガミは命乞いするがボールズに足を滑らせて気絶してしまうのだった。
 それから人質を救いに来たエステルを待っていたのは何とエステルの誕生パーティーだった。今までの反乱劇は意外にも意外。エステルを盛り上げるためのサプライズパーティーであり、エリザベスは流石に無茶だと言ったがヤガミ達が推し進めた結果、ある意味ヤガミ達サプライズの為の反乱組はのびてしまったのである。このオチに脱力するエステルだが、とりあえず誕生パーティーとしてエステルを祝い、グランパが遂に宝はオリンポス山のふもとにある事を導いたのだった。


誕生日のエステル無双!

エステル回、しっかり笑わせていただきました。冒頭のヤガミの反乱の件に関しては彼の外見や終盤に差し掛かっている事、サブタイトルなどからひょっとしたら……と思わせてしまいましたが杞憂に終わってしまい安心。ですがヤガミ、エステルの誕生日を祝う為に芝居とはいえ反逆する所はかなりのお茶目さんです。本気モードに突入したエステルに対して命乞いをする彼の姿も色々新鮮です。
 エステルに関しては軍人として生きていた彼女がエノラとの出会いで軍人から海賊としてどう行動するかを描いた交流のドラマ、トラブルメーカーなエノラに対して普段の冷静沈着な判断力が十分に発揮されたヤガミの作戦への洞察力、二人バスタオル一枚で艦内を走り回り、挙句の果てに回し蹴りで男たちを気絶させてしまうパワー、最後は誕生日のほのぼのイベントと彼女のキャラが十分に生かされたため好印象です。エノラはOPから見ると東原とコンビなのかと思いきや、エステルとのコンビが生き生きしています。


今回の突っ込み

グラム達の私服には万一船から投げ出された際の早期救出を目的としてチップ類が混入されているとの事。ですが何時チップを混入する機会があったのでしょうか?


次回予告

昔の海賊仲間と再会し、喜ぶエリザベス。だが、地球軍の策略で夜明けの船は身動きが取れなくなってしまう。
次回、「船長に求婚!?ドクターと呼ばれた男」火星の好は半信半疑!

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