無敵鋼人ダイターン3　全話解説
第31話　美しきものの伝説

脚本:桜井正明　絵コンテ・演出:貞光紳也　作画監督:加藤茂

世界一の美貌を自負する女性コマンダー・ゼット。彼女が持つコンピューターミラーはこの世で最も美しい女性を映すコンピューターだが、そのコンピューターミラーが彼女ではなく女優ランを映した。世界一の美女ではないと気が済まないゼットはソルジャーに命じてアクターランをメガノイドの標本へ捕えろと命じた。
　ランのステージの護衛として彼女に同伴していた万丈。しかしランの元へソルジャー達が襲いかかり芝居ではなく本物と知り、万丈は彼女を救出するが、そんな彼女にコマンダー・ゼットのデスバトルが襲いかかる。間一髪ミスターグリーンに救出された二人。ゼットはランが万丈にさらわれてしまい、万丈ともども倒すしかないと一時撤退する。
　助けたランは美人だが飛んだ高飛車の女性。万丈に付き合っていたらいつメガノイドの刺客が襲いかかるか分からないと一人帰ろうとするが、万丈は自分しか彼女からメガノイドの手を守る人間はいないと同伴を強要するかのように彼女の別荘へマッハパトロールを走らせる。
　彼女の別荘には何故かギャリソンが先回りをしていてディナーの準備まで整っていた。しかし彼の不自然な言動に気付き、さらに彼が出したワインは毒物が混入されている事がわかった。ギャリソンは勿論偽物。ソルジャー部隊が襲いかかりランが人質に取られてしまった。
　万丈はゼット達に捕らわれてしまい、公開処刑として全世界にそのシーンが生中継で放送されてしまう。しかし、ビューティ達が到着して彼は救われて、ランを取り返す。その時メガボーグへ変身したゼットが登場。彼女の美しさに万丈は心を奪われてしまいマッハアタッカーが捕まってしまう。土壇場で正気を取り戻した万丈はダイターン3へ搭乗し、世の為人の為、特に美人の為にと勇ましく立ち向かう。
　戦いの中でデスバトルがランの別荘に激突して大破してしまい、ゼットは怒りを露わにして彼女のリングにダイターン3が捕まってしまう。そのリングはゼットを意のままに操る力があり、このままではダイターン3は彼女の掌に接吻をしてしまう事になる。万丈は気力でリングの拘束を振り切り、ダイターンジャベリンで彼女の額に傷をつける。額を傷つけられて逆上する彼女は眼差しを放ち力ずくでダイターン3を操ろうとするが、ミスターグリーンの援護で危機を脱出。サンアタックが彼女を美しく散らせた。
　ゼットは形による美しさを求めすぎた女性のなれの果てである。今回の件で形ある美しさは何時か散る者だと知り改心するラン。だが万丈は形の美しさは儚いものであると励ますのだった。それからコンピューターミラーは万丈邸に置かれる事になり、トッポが操るコンピューターミラーは自分を映す人々を今日もほめちぎっているとか。

鏡よ、鏡美しいものは……?
コマンダーゼットとランの関係はまるで妃と白雪姫。メルヘン路線を意識したストーリー展開は桜井正明さんの脚本ならでは。今回はまぁまぁですが、コマンダーゼットを演じるのがつかせのりこさんだった所は色々と納得です。そしでどうでもいい所ですが、コマンダーゼットはハルル・アジバにそっくりだと思ったのは名無しだけでしょうか。加藤茂さんの作画って意外と湖川さんにそっくりだとか?

今回の突っ込み

今回は特にありません。

次回予告(ナレーション全話・鈴置洋孝)

メカニズムへの夢。打倒破嵐万丈への執念。このコマンダー・トーレスのやり方を笑えるものがいようか。万丈の屋敷を直撃せんとする使命を担うソルジャー・タップの白昼の暗躍が迫る!
次回無敵鋼人ダイターン3『あの旗を撃て!』にカムヒア!