無敵鋼人ダイターン3 全話解説
第36話 闇の中の過去の夢

脚本:星山博之 絵コンテ:斧谷稔 演出:小鹿英吉 作画監督:やしろかずお


 アメフト観戦中の万丈一行はデスバトルの光により、とある古城へと連れ去られてしまった。古城の中はコウモリや生手首、化け猫等々季節外れの幽霊が続々と登場。彼らを恐怖へ叩き落とす者はコマンダー・プロイド、ヤルキー、タイマーの3人組。彼らは万丈を倒すには精神的に追い詰めるのが有効と次々と幽霊を送り出していたのである。そしてさらなる恐怖を与えようと彼らは万丈を仲間達から引き離してさらなる恐怖を与えようとするが、持久戦を考えるプロイドととにかく驚かせて押し切ろうと考えるヤルキーの間で意見が対立してしまい万丈の脱出を許してしまう。だがしかし万丈が次に辿りついた部屋では彼を未曽有の感情へ叩き落とす事となる。それは元心理学者だったプロイドの考えた幻想。彼が見た姿は家族が食事をしている姿である。
「メガノイドが化けたとしては……よく出来ている……!!」
 万丈はプロイドにより最も幸せな夢を見るようにと暗示をかけられていた。彼が最も求めていたものは家族との日々なのか。しかしプロイドの作戦は一筋縄ではいかない。目の前の兄と母がメガノイドへと変わっていく。このまま万丈の恐怖は最高潮に達成するかと思われた瞬間、万丈は恐怖をふっ切りメガノイドへの怒りの感情を爆発させた。
 破嵐万丈はメガノイドを生んだ破嵐創造の息子だ。それゆえにメガノイドへ挑戦する男として悲しみや恐怖を怒りへと変えた男になったのである。父の償いを晴らそうと考える万丈の魂をプロイドは計算に入れてなかったのだ。怒りに燃える万丈はプロイド達の元に殴り込みをかける。作戦の張本人であるプロイドを殺そうとする万丈だが、メガボーグへ変身したヤルキーが立ちはだかる。闘志を失ったプロイドはヤルキーの手でメガボーグ化して合体メガボーグとしてダイターン3に立ち向かう。
 手裏剣攻撃でメインスクリーンが麻痺したダイターンへ合体メガボーグはダイターン3を抱きかかえて体中のスパイクでダイターン3を押しつぶそうとする。しかし日輪が出たと同時にサンアタックを至近距離で放ち合体メガボーグを粉砕するのであった。
 古城から帰還する万丈達。だが万丈の表情はどこか虚ろげであった。万丈は初めて精神的な危機に追い込まれた。三流コマンダーとはいえ彼らは人間の弱点を知っている恐ろしいコマンダーだったと述べるのであった。


三流三人が見せた恐ろしい夢!
 何故か終盤付近では二流、三流コマンダーが続けて登場します。今回の3人組がその先陣ですが、プロイドだけがまともで他の二人はただ幽霊とかで怖がらせればいいと考える所からどうかと……最もメガボーグでの戦いに関してはプライド自身はとても戦えないと弱気になっているのである意味どちらもどっちかもしれません。
 そんな彼らの怪談ネタに怯えるコメディ描写の次に、プロイトにより万丈に家族の姿を見せる所から空気が一転。バトルでギャグは挟まれていますが万丈の怒りが収まる事はなく、最後もどこか物思いにふけった感じ。全ての元凶である父、そして家族について触れられた所から何となく終盤への終息を感じさせます。
 


今回の突っ込み

今回は特にありません。


次回予告(ナレーション全話・鈴置洋孝)

人質に使われてしまっては木戸川君もやりにくかったと思う。突っ張っても、突っ張っても、君は愛すべき人物なのだ。けど、必死に頑張る君に心底敬意を表するよコマンダー・キドガー!
次回無敵鋼人ダイターン3『華麗なるかな二流』にカームヒア!

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