ゲッターロボ 全話解説
第18話 恐竜帝国のすごい奴

脚本:上原正三 演出:山口康男 作画監督:白土武


 高性能ミクロ時限爆弾ゼロを完成させたガリレイ長官。時限爆弾ゼロが搭載されたねじ一本をゲットマシンへ仕掛ければ大爆発を起こす驚異の兵器だが、その爆弾を仕掛ける物を誰にするかが問題だ。バット将軍は甥のキャプテンザンキが武者修行から帰り、その実力から彼に相応しいと判断されメカザウルス・ゼン1号で出撃する事になるが、ザンキはゼン1号の性能に不満を抱き、地上戦に長けたゼン2号を科学技術陣に開発させる。
 ゼン1号が出撃したとの報せが入りゲッター1が迎え撃つ。トマホークブーメランで翼をやられ、ゲッタービームで瞬殺されるがザンキにとっては想定した内容である。バット将軍やガリレイ長官のダメ出しに対して、ゼン1号の破壊はゲッターロボと早乙女研究所の仕組みを把握し、敢えて敗れることでゲッターチームの油断を誘った事を説明する。今慢心したゲッターチームに止めを刺す為、ザンキは達人の友人だった右京哲へ変装し早乙女家にやってきた。彼とミチルといい雰囲気になっている事がムサシにとっては面白くはない模様。
 その夜右京は早乙女研究所へ潜入しイーグル号と研究所のバリヤー装置室に時限爆弾を設置。バリヤー装置室は爆破する事に成功するが、イーグル号からは本来の10倍以上の火薬反応から時限爆弾の存在に気付く。しかしザンキが駆るゼン2号が出現し、早乙女研究所に炎上してしまう。
 この活躍でザンキはバット将軍直属の参謀に任命されるが、ザンキは参謀の位で満足しない野心の高い男であった。彼はおじであるはずのバット将軍を躊躇うことなく刺殺し、将軍への位を夢見たのだが、バット将軍は武者修行の間に心臓が弱っていた事からもう一つ心臓を移植しており、その為死を免れたのだ。これによりザンキは将軍暗殺未遂で処刑され彼の野望はここに潰えた。
 街を破壊するゼン2号に対し、リョウは一人で出撃しゼン2号と応戦する。それは時限爆弾ゼロの脅威にハヤト、ムサシを巻き込みたくないゆえの行為であり、ゲッター1で応戦しながら時限爆弾ゼロを除去しようとするが事は上手くいかない。しかしゼン2号の攻撃で倒れた時に時限爆弾ゼロの箇所が外れた。さらにハヤト、ムサシも到着し時限爆弾ゼロをゼン2号へ投げつけ、ドリルアーム、ゲッタートマホークが止めを刺したのだ。


人並み外れた野心で自滅。色々な意味ですごい奴ゼンキだがおじもまたある意味凄かった。

 ザンキですが3人相手に軽々倒し、早乙女家に潜入して時限爆弾を仕掛けたり、ゼン1号が使い物にならないとダメ出しするだけでなく、その使い物にならない期待を敢えてゲッターへやられさせて油断を招く使い方をするなどなかなか優れた描写が目立つゼンキでしたが、野心の強さで墓穴を掘ってしまったような……あとバット将軍が心臓を二つ移植していたネタは笑えます。指揮官の癖に体が弱いって今思えばパンクしている設定だよね……当時では愚か今でも武闘派の戦闘指揮官と言えば屈強なキャラの印象が強いだけに。


今回の突っ込み

時限爆弾ゼロは火薬反応のセンサーに引っ掛かってしまいあまり役に立ちませんでした。時限爆弾にするくらいなら普通のリモコン爆弾などにした方がよかったかと。


次回予告(ナレーション:キートン山田)

人工衛星打ち上げの日、リョウの父流竜作がリョウを故郷に戻すべく研究所を訪れた。一方恐竜帝国はリョウのいない事を知ってキャプテン・ドロスに攻撃指令を下した。止める父を振り切って駆けつけるリョウは最後の出撃に命をかけたのだ!
次回ゲッターロボ「リョウ最後の出撃!」にテレビ・スイッチオン!

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