超時空要塞マクロス 全話解説
第5話 トランス・フォーメーション

脚本:富田祐弘 絵コンテ・演出:康村正一 作画監督:鈴木英二 メカ作画監督:板野一郎


マクロスにて、中華料理店「娘々」を営むミンメイのおじとおばはこのまま何もしないでいる事よりも、今までのと同じ自分達の街として同じことをやろうじゃないかとミンメイの提案を受け、店を再開する事にした。肝心の食料が配給制により不足しているが、店を開けば配給してくれる食料も増えると彼女は考えているのだ。
 そして娘々が開かれたが、客から輝との2週間近くの共同生活の事を聴かれ、ミンメイは輝の事を単なる友達と言う。この話を聞いていた輝は一夜明けたら花婿もただのお友達になり下がってしまうのかと虚しい心境であった。冴えない顔の彼をフォッカーはここでブラブラしている位なら、軍人にならないかと誘う。そんなフォッカーへ輝は女の子は一日でガラリと変わるのかとミンメイの事を尋ねるが、フォッカーはミンメイが輝を心配している事を既に知っており、他の男に取られないように気をつけろと励ました。
 一方敵側はリガードでの戦闘により地球人を目にし、司令官の男・ブリタイは地球人がマイクローンではないかと疑問を抱く。参謀のエキセドル曰くマイクローンの住む惑星には手を出すなとの教えを伝え、二人は自分達は地球へ攻撃を加えるより、マクロスを追う方が得策でないと考える。
 フォッカーの言葉を受けて立ち直った輝は、地上でのミンメイの忘れ物を目にする。それはアイドルオーディションのチケットであり、彼女は歌手を目指していたのだ。そんな彼女は輝に対し夢は何かと尋ねた所、自分の夢はもうスクラップ同然だと自虐してしまう。

 「何時も先輩先輩ね。貴方だってあんなに操縦上手いのに……ね」

 そんな中敵機が接近するが、輝はフォッカー達軍人に任せれば全ては解決すると考えていた。しかしミンメイの言葉が引っ掛かり、さらにマクロスは敵編隊により次々と苦しめられている状況なのだ。この状況でグローバルは主砲を使う為にトランス・フォーメーションを発動させる事を決意する。トランス・フォーメーションとはマクロスが人型へ変形する事だが、この変形は市街地に大きな支障を与えかねない禁断の手段なのだ。しかし有事であるとグローバルは変形を強行。これにより、市街地は大変形を起こし、ミンメイも危うく変形により発動した亀裂から奈落の底へ転落する所であり、大勢の市民や町が変形による地表の変化に巻き込まれて犠牲になっていった。
 犠牲を代償にしてトランス・フォーメーションを完了させたマクロスの主砲が敵側の編隊を一掃する事に成功した。街は荒れ果ててしまったが輝はこの光景を前に決意した――自分が軍隊に入ると。


街を宿す戦艦、主砲を放つ事も一苦労。

 あぁ、マクロスが強攻型に変形する理由は主砲を撃つ為だったのかとマクロスに関してはほぼ無知の名無しはへぇ〜な気分。ですが、その主砲を放つ為の変形で居住区に思いっきりとばっちりが来ているような展開です。戦闘終了後に負傷した人や家が壊された人は〜とフォローする描写がちゃんとありましたが、それでも建築物の下敷きになった人が出ている時点でこれ大丈夫……?次回ではそれでも街を再興された等言っていますが、これじゃあ市民から暴動が起こってもおかしくないですよ。ガンダムの世界なら確実に暴動なんだろうなぁと思ってみたり。


今回の突っ込み

やはりマクロス変形の際の市民への被害描写。この間のスペース・フォールドに続き、グローバル艦長は非常時だと言ってそれらのシステムを発動させ住民に迷惑をかけているような……。


次回予告(ナレーション・小原乃梨子)

暫定的防御システム、ピンポイント・バリアに備えるに至ったマクロスは、初めての反撃態勢に移った。そしてグローバル艦長はその場を土星に定めた。初陣の輝はフォッカーに率いられて土星のリング内を飛ぶ。
次回、超時空要塞マクロス「ダイダロス・アタック」

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