超時空要塞マクロス 全話解説
第4話 リン・ミンメイ

脚本:石黒昇 絵コンテ・演出:高山文彦 演出助手:山賀博之 作画監督:美樹本晴彦、平野俊弘


閉鎖区画に閉じ込められた輝とミンメイは脱出の為に散策していた。途中で巨人の出入りを想定されたと思われるエアロックへ到着するも、その場にはフォールド航法失敗により宇宙へ投げ出された人々の姿しかなかった。とりあえず生きる事を考える二人は水の確保が必要と考え、排水管を破壊して水を得て、食料として缶詰も確保する事が出来た。これによりとりあえず食いつなぐ事が出来た二人だが、良く考えたらまだ一日も立っていないのだ。最も悲観しても始まらないと二人は明日に備えて寝ることにしたが、食料は三日分しか持たないのだ。
 それから三日が過ぎ、食料が尽きた状態で輝はエアロックから別のエアロックへ飛んで助けを求めようと考える。ヘルメットはフォッカーから貰った戦闘用のヘルメットであり、パイロットスーツを加工して、息を2,3分止めて飛び立てばなんとかなると考えていた所、宇宙にはなんとマグロが形を保ったまま飛んでいたのである。刺身が食えると考えた輝は思い切ってマグロを艦内へ引きずり込む。だが、エアロックが閉まった時にマグロは真っ二つに分断されてしまい、頭だけしか手に入れる事が出来ず、その上パイロットスーツがマグロの下敷きになった際に切り裂かれてしまった事で外へ助けを呼ぶ事も出来なくなってしまったのだ。
 12日目。なんとか希望を持ってしのいできた二人だったが、とうとうマグロの頭も食べつくしてしまう。ミンメイは死ぬ前に花嫁衣装を着たいと言ったので、せめて結婚式を開こうと輝は提案するが、その相手は自分自身であることに戸惑ってしまう。だがその時、突如天井が爆発した。上空で敵の不発弾が爆発してしまい、それにより二人は避難民に発見されたのだ。そして輝はマクロス艦内に地上の町並みが再現されている事に驚きが隠せない。どうやらフォールド航法の影響で宇宙へ放り出された建築物をそのままほったらかす事が勿体ないとのことで、がらんどうだったマクロス艦内にて町並みが再現されたのだ。とりあえず、五万人の避難民が住む町並みを宿すマクロスは冥王星から地球へ向けて帰還を開始した……。


輝とミンメイ、脱出なるか。

 今回は殆ど首を傾げる所がなく純粋に面白いエピソードでした。閉鎖区画内に閉じ込められた二人がどうやって生き延び脱出するかの中で、輝がミンメイへ恋心を抱くきっかけとなり、アイドルネタの前触れも今回からです。サバイバルネタの中では簡易宇宙服を着用して宇宙を浮くマグロをひっぱりあげようとするシーンが個人的には好き。


今回の突っ込み

もう、これを言ってしまったらおしまいかもしれませんが、マクロス艦内に避難民を収容させるまではともかく、町まで再現してしまう展開は如何なものかと……艦内ががらんどうだからといって、町を再現するまでのインフラはしっかりしているのでしょうか。7やFでは移民船団と戦闘担当のマクロス艦とはっきり住み分けられていたので違和感はありませんが……。


次回予告(ナレーション・小原乃梨子)

マクロス艦内に復元された町並み、そしてミンメイの変身の早さに戸惑う輝。敵艦隊の偵察艦がマクロスを探知した。フォールドシステムの破壊で生じた隙を埋めようとする、窮余の策は功を奏するか?
次回超時空要塞マクロス「トランス・フォーメーション」

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