トラウママンガシリーズ

 第1回 ペン回し伝説スピナーキング翼
2008年~2009年 コミックブンブン
いそうなおき(監修;日本ペン回し協会)

ペンを持て!そして回せ!!
前代未聞のペン回しバトル!!
君のペンは回っているか?

……これがこの作品の新連載予告でした。とんでもないマンガを中心に紹介するこのコーナー。第1回はこの「ペン回し伝説スピナーキング翼」です。ジャンルは「キミの心を熱くするペン回しアクション!!」……だそうです。
いきなりぶっ飛びまくりのこのマンガは昨年の10月からコミックブンブンで連載されている作品で、そもそもコミックブンブンとはいわゆるコロコロ、ボンボンを後追いする形で現れた児童向け漫画雑誌で現在コロコロと同じ発売日ですが明らかにマイナー臭が漂っており、ある意味
ボンボンの後継者的存在です。現在の主な作品は現在アニメが放映されている「カードライバー翔」、かつての看板だった「かいけつゾロリ」「学校の怪談」、他には「トランスフォーマー」「忍たま乱太郎」「少年探偵団」「七日間戦争」「ファミスタ」と……まぁいろいろ不思議な雑誌です。あと「ふしぎ通信トイレの花子さん」という児童向けにも関わらず萌え系という飛び道具を隠し持っています。
このスピナーキングの特筆するところは
今の時代で「ゲームセンターあらし」みたいなノリをマジでやっているところでしょうか。もはやそういうノリが児童向け漫画でさえ天然記念物みたいになった時代に生まれたこのマンガ。とにかくもっと知ってもらうべし!という訳でさっそく紹介しましょう。(ちなみに作者のいそう先生は本作の前に先生を題材にした似たような飛んでもマンガを描いていました。)

登場人物 上飛翼(うえとつばさ)

主人公。幼いころにペンスピナー(要するにペン回しする人)に命を救われた事からスピナーキングを目指して日々努力する少年。愛用ペンはビッグサイクロン、ランニングサイクロンで数々の必殺フリースタイル(要は必殺技。下記参照)で強豪を撃破して関東大会優勝を果たした。現在は全国大会予選に出場いている。
今までに登場した必殺フリースタイルはフライングコンドル、フライングフェニックス、ファイヤーペガサス炎砲(ファイヤーキャノン)と明らかにありえない技ばかりである。
必殺フリースタイルについて詳しく知りたい方はこちらへ!
 
  店長

翼たちペンスピナーがよく出入りした集まっているペンショップぶんぶん堂の店長。
何故かいつも着ぐるみを着ている。主に解説・リアクション役
  黒沢大牙(くろさわたいが)

ぶんぶん堂の常連。群れるのが嫌いな一匹狼で、開店直後か閉店間際しか店に姿を見せない。
翼との戦いに敗れるが、翼との戦いで必殺フリースタイルを習得したことから考えを改め翼の友人みたいな存在になる。
関東大会予選を4位で通過した実力者だが1回戦で劉封の卑劣なトリックに引っ掛かり敗北。以降店長とともに解説・リアクション役に落ち着くが、助言を送ったり、京極にペンを破壊された翼に自分のペンを貸すなど翼の良き仲間としての見せ場も多い。
愛用ペンはマッハファング、必殺フリースタイルは疾風タイガー。
余談だが彼がいつも着ているシャツの絵が結構可愛い。
  京極全(きょうごくすべて)

スピナー達を一掃せんと企む裏スピナーの一人。幼いころに両親をなくし、
裏スピナー養成施設ソルジャードッグで過酷なスピニングをさせられ、スピナーサイボーグと呼ばれるほどの無表情無感情な少年。余裕で関東大会決勝戦まで登りつめ翼のペンを破壊するほどの実力者だが、翼との決勝戦で翼に敗れたことから考えを改め裏スピナーから足を洗う。全国大会に出場出来るのは予選上位2名なので彼も翼同様全国大会予選に出場している。
必殺フリースタイルはギガボンバー、ハイパーギガボンバー
第1回・めざせ!スピナーキング!!


第1話からいきなり訳の分からない言葉が連発して始まります。それよりも
ペンショップ前の歩道で大勢の子どもたちがペン回しをしている図がもうカオスとしか言いようがありません。
それはそうとその中でも一流のスピニングを見せる翼に店長や子供たちは感動してます。(子供達は
すごい風圧だ!と言っているようですが……何で風圧なんでしょうか。) 

そんな翼たちの前に現れたガラが悪そうな少年”スピナーエレキの雷”に「回すだけならただの扇風機だ」というこれはまたよく分からない挑発をされて”翼はパーツをビッグサイクロンに合体させて必殺フリースタイルフライングコンドルを披露する。もうこの時点で何かが間違っていますが、風圧が強まったせいで子供たちが吹き飛ばされそうになっています。

そして雷も腕を擦って作った静電気を必殺フリースタイル・サンダーブレードで放電して子供たちのペンを次々と折る。(ペンは電気で折れるものだろうか……?)店長が言うにはどうやら彼はあちこちの街でスピナーのペンを破壊している厄介な少年で翼のペンを折ることで彼は100本のペンを破壊したことになるそうです(お前は弁慶か……)翼は放電攻撃をまともに食らって子供たちからは感電死するとまで心配される始末です。ペン回しで感電死をしたくないですね……。絶対あり得ませんが

ですが、翼も負けるわけにはいかないとペンを回し続けていると空気の摩擦で彼の手から煙が出て。必殺フリースタイル・フライングフェニックスで見事雷を吹き飛ばし勝利。
とにかくこのぶっ飛んだ1話から彼のペン回し伝説が始まります。ちなみに雷は再登場を促すようなセリフを最後に言っていましたが再登場していません。そう考えるとこの回は読みきりみたいな印象が強いですね。


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