グロイザーX 全話解説
第2話 宇宙人美少女の秘密



空爆ロボの襲来は日本ばかりか世界中で話題になり、国家保安局は飛島博士を招き緊急会議を開く。空爆ロボの襲来と、それらの脅威から地球を守れるのがグロイザーXだけだという事実を重く見た吉田局長は、すぐさま茜島地下にグロイザーXの格納庫と発進基地を兼ねた飛島ステーション基地を建設した。
 リタは譲達にガイラー星人の秘密を明かした。地球から何万光年も離れた惑星・ガイラー星。今から300年前にリタは、科学者の父・ヤンと調査団の隊員とともに、ゲルモスで宇宙調査に向かったのだ。だが途中でゲルモスが故障し、最も近い星だった地球の北極に不時着して、リタ達は生き延びるために冷凍冬眠カプセルに入って、ガイラー星からの救援を待つことにした。
 しかしガイラー星からの救援は来ることはなく、300年後、地球人の核実験によってコンピューターが故障し、リタ達は冬眠から目覚めてしまった。さらに探査団の一人ゲルドンは、母星への帰還が絶望的だと判断し地球侵略を開始。その第一歩として日本を狙うことを選ぶ。ゲルドンの行動に反対する平和主義者のキャプテン・ミハルタスは彼に暗殺されてしまい、彼の過激な行動は止まることを知らなかった。
 同じ平和主義者のヤンはゲルドンを思いとどまらせようとするが、反逆罪で投獄の罪を受けてしまう。その後彼は釈放を条件にゲルドンに強要されてグロイザーXを開発してしまった。だが彼はグロイザーXをゲルドンの野望から日本人を守る目的で、彼を欺いて開発していたのだ。リタとともに日本へ亡命しようとするヤン。しかし、その直前でガイラー兵に遭遇してしまい、ヤンはリタをグロイザーXで脱出させたのだ。

 そして今、裏切り者のリタを始末するためにゲルモスと空爆ロボ・デビルが青海原子力研究所に現れ、攻撃を開始した。駆け付けたグロイザーXでデビルを迎え撃ち、グロイザーロボに変形して、デビルをタキオン光弾で葬り去った。だが、ゲルモスの攻撃がグロイザーロボを襲う。グロイザーXは、再びグロイザーXに変形。小型空爆ロボ編隊を追い払い、タキオン光弾でエネルギー装置を攻撃し、ゲルモスを撤退させる。これを追おうとする譲だがリタは反対する。敵が自分の同胞だからかと譲は反発するが、博士からの命令もあり一旦帰還する事にした。
 こうして、地球侵略を図るガイラー星人と譲達の戦いの幕が切って落とされた。同じ星の人間と戦わなければならぬリタの胸中はいかに。そして、譲がグロイザーXの操縦を完全にマスターできるのはいつの日だろうか。


反逆者の汚名を背負い

グロイザーXの第2話で、グロイザーXの世界観が掴めます。ガイラー帝国のバックボーンは当時斬新なものと思えます。元々調査のために来た宇宙人が、タカ派に権力を掌握され、悪の組織へと姿を変えてしまう点はポイントでしょう。おそらくこれまで元々明確な悪の組織で、たまに良心を持つ者がいてもその話限りのゲストといったシチュエーションがほとんどでした。このグロイザーXの後には、ボルテスのボアザン帝国、バラタックのシャイザック帝国、ダイモスのバーム帝国がこれに近い形の組織です。最もバラタックはやっている事はギャグなのですが……。


今回の突っ込み

譲は決意するのが意外と速かった事は個人的に予想外。この頃はいきなりスーパーロボットのパイロットになって2話ぐらいまでは戸惑ったり反発したりする主人公(主にガイキング、ブロッカー軍団など)が多いのですが、あっけなく承諾してしまいます。いや世界の平和のためにはそうしてもらった方がありがたいのですが……飛行機好きだったこともあり得るのかもしれませんね。おそらくグロイザーXが空飛べなかったらこんな事はあり得ないですし(それ以前に譲が飛行機パイロットである設定の意味がなくなる)


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