グロイザーX 全話解説
第11話 人間ロボット大作戦


 茜島に博士の弟子で、譲とは同期の友人の岡本勇が網走からやってきた。彼との再会に喜ぶ譲達はキャンプファイヤーで勇を招いて、一夜を楽しく過ごした。
 勇は再び仕事の為に網走へ帰還したが、帰還の途中に彼の飛行機がゲルモスに拉致されてしまった。その理由はガイラー帝国のパイロット不足を補うためにゴーレンが開発した洗脳マシンの実験台にするためだった、その実験台として勇が犠牲になってしまった。犠牲に遭った勇はガイラーイッサムと名乗り、ダガーの指導を受けて一人の優秀な隊長へと生まれ変わったのだ。
 赤トンボを清掃中に勇が一週間たっても網走に帰ってこなかったと知る譲。リタはグロイザーXで彼を捜索しようとするが勇はそのような事があっても、余裕で無事だった前例が何度かあったため、譲達は特に気にしなかった。だが、彼らが安心している間にガイラーイッサムが操縦する空爆ロボ・ダイッサムが東京のミサイル基地を攻撃しだし国防軍の基地を次々と叩いた。当たり前だが吉田局長からの命令で譲とリタはグロイザーXで出動し、ダイッサムと戦いを繰り広げる。
 その中で譲はモニターに映るイッサムに驚愕し、イッサムはグロイザーXを引き渡せと彼らに要求してきた。ガイラー電磁波網を前に機能は停止してしまいダイッサムに捕縛されて砂浜に連行されるグロイザーX。だがリタはイッサムが洗脳されていた事を見抜き、脱出の末にガイラー兵を蹴散らし、譲とイッサムは一騎打ちを交え、譲の鉄拳がイッサムの洗脳を解いた。しかしその際に勇はガイラー兵に胸を刺され、瀕死の彼は譲に電磁波網から抜け出す方法を教えられ、グロイザーXの全機能を停止させて電磁波網から抜け出すことに成功。勇はリタと譲に仲間たちによろしくと伝え「俺の分まで生きて幸せになってくれ」と言い残して息を引き取った。勇の亡骸をグロイザーに乗せて譲はフライングトーペトーでダイッサムを葬り去った。
 茜島で勇の冥福を祈る譲達。こうして勇は譲達に手厚く葬られそして譲達はその悲しみの中から新たな闘志を燃やすのだった。


とにかく破天荒な友人の災難
冒頭からいきなり複葉機で登場した謎の男・岡本勇。この男は譲の友人だが、お調子者で幼女から老女まで守備範囲が広いという当時のロボットアニメではかなりけた外れの軟派。網走で様々な仕事をしていて、一週間行方不明になっても大丈夫と譲達から済まされるような破天荒な友人でした。
そんな彼がよりによってガイラー帝国のパイロットに選ばれてしまったのは災難としか言いようがありません。しかも劇中で地球人がガイラー隊長にされたのは彼だけなのが気の毒な物です。その後洗脳マシンが一切登場しませんが……まぁ、殴られて洗脳が解けたらあまり使い物にならないマシンだったのかもしれませんね。

しかし勇にはなんとなくレギュラーキャラに定着してもおかしくはなかったと思えるような味のあるキャラで、真面目な主人公に対し、後から加わるややお調子者の二枚目半キャラで何か活躍の場がほしかったですね。お調子者ですが根は真面目な人間で死ぬ間際の言葉が彼の人柄を物語っています。この男、ガイラー兵に刺されて死ぬような最期はあんまりだと。
あとアクションシーンの動きがかなり良かった事を付け加えておきます。


今回の突っ込み

「おたんちん!」「あんぽんたん!」譲と勇の間でのこの連呼がかなり噴きます。古谷さんの声で「おたんちん!」が聞けるなんて思いもしませんでした。
あと、キャンプファイヤーで同期の桜を歌う譲達の年齢が気になります。少なくとも彼らは戦争を経験していないはずですが……バクさんが教えたのでしょうか。


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