グロイザーX 全話解説
第28話 恐怖!空飛ぶ鯨


 漁に出たゲンは巨大な鯨にタンカー・黒潮丸が飲み込まれるのを目撃。その出来事を譲達に知らせるが、彼らはその話を信じようとしないで、博士まで信じないで病院に送るようにと言い、その話が本当なら一つだけ願いをかなえてやるとまで言う始末。
 黒潮丸を飲み込んだクジラの正体は、空爆ロボ・クジラだった。手に入れた石油や資源、客や船員を活かして前線基地Qを建設させることをドゴスはゴーレンに命令した。
 博士からの連絡で司令室に駆け付けた譲とリタ。黒潮丸が行方不明になったという話から、ゲンの話が本当だったと気付く。そしてまたタンカーがクジラに飲み込まれた。クジラは日本列島に攻撃を開始。防衛隊のジェット機も一瞬にして倒してしまう。吉田局長からの依頼で、グロイザーXで出撃するが、ゲンはグロイザーXに乗り込むとまで言い出してしまう。博士は自分が願いを一つだけかなえると言ってしまったばかりに、やむを得ずゲンを同伴しての出撃となった。
 ホエール爆弾で日本を攻撃するクジラ。だがその途中で甘いものが切れたため、クジラはスーパーを襲いだした。スーパーの食料品を漁るクジラを目撃したグロイザーXだが市街地の為攻撃ができない。グロイザーXに気づいたデブリンが攻撃を仕掛たので。グロイザーXは海上にクジラをおびき寄せ、空中戦を展開する。だがクジラには自動修復装置が装備されており、グロイザーXの攻撃は歯が立たない。さらに、ホエールファイヤーでグロイザーXが炎上してしまい、消火装置と攻撃システムが熱で故障してしまうハプニングまで起こった。
 譲はグロイザーXを海に沈めて消火活動を行うが、クジラは容赦なく絨毯爆撃で攻撃を仕掛ける。攻撃システムが故障してしまい、グロイザーXの攻撃手段は断たれた。しかし、グロイザーXは空中へ浮上して、一瞬のすきをついて譲がGタンクでクジラの体内に潜入し、内部からクジラを破壊することに成功した。


敵はあれでも物語はクライマックスへ突入!

連続ドラマを意識したような終盤戦。今回、空爆ロボ・クジラに黒潮丸が飲み込まれます。今回で黒潮丸が救われる事なく、実は今回の黒潮丸拉致事件は物語の締めまで繋がる要素で、最終回に至るまでの乗客の安否の心配や一大決戦の舞台になる前線基地Qの建設、そしてガイラー星人の平和主義者たちとの出会いをつなぐ事件になりました。タンカーの拉致というのはいささか地味かもしれませんが、敢えて地味な事件を持ってきた所は評価できるような気がします。

この話は終盤までの盛り上がりの先陣を本格的に切ったエピソードとも言えますが、いささか敵側が悪すぎたのが最も今回で悔やまれる所でしょう。空爆ロボ・クジラのネーミングは投げやりですが、まあデザインはそれなりなので目を瞑ります。しかし今回登場するデブリン隊長が名前からあれですが、外見もゲンがおかっぱになったようなギャグキャラで、常に何か甘いものを食べていないと指揮や操縦が出来ないなど、終盤とは思えないほどふざけた隊長で、甘いものがなくなったことが理由でスーパーの食糧を空爆ロボで強奪する所はかなーり呆れました。こんな奴が歴戦の勇者とは正直認めたくないです。ハーロックと同じ扱いなのも納得がいきません。

とはいえグロイザーXを攻撃システム破壊まで持ち込んだ事はなかなかです。最も窮鼠猫を噛むようにGタンクであっさり突き破られて死ぬのはらしいともいえます。


今回の突っ込み

こんな奴が歴戦の勇者なのはあり得ない。あとデブリンという名前に誇りを持つことはやめた方がいい。


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