グロイザーX 全話解説
第29話 生きていたヤン博士


 茜基地にガイラー帝国に両親を殺された少女カオリがやってきた。彼女を連れてきたシスターから、カオリの両親を殺した空爆ロボを倒してほしいと頼まれる。そしてカオリの発言からリタの父・ヤン博士も生きているのではないかとリタは思った。
彼女のその思いは当たっていた。脱出時に撃たれたヤン博士だが、傷の治療を受けて独房に閉じ込められていたのだ。タキオンエンジンの仕組みを話そうとしないヤン博士に、ゴーレンが開発した偽グロイザーXを見せるドゴス。ドゴスは偽グロイザーXで日本を攻撃してグロイザーXに濡れ衣を着せるつもりなのだ。
 ウルフが操縦する偽グロイザーXは容赦なく日本の攻撃を開始した。その攻撃の対象にはカオリのいた武蔵野修道院も含まれていた。吉田局長は博士たちはこの件に怒りをぶつける。偽グロイザーXの存在を知った譲達は驚くが、休む暇もなくリタはカオリが偽グロイザーXに殺されたと知り心に傷を負った。卑劣なガイラー帝国の魔の手に怒りを燃やす2人は出撃しようとするが、国家保安局からの指令が出ていないこととグロイザーXの点検中だということから出撃はできなかった。
 偽グロイザーXに戦いを挑む防衛隊だが、本物とほぼ同格のグロイザーXには歯が立たない。国家保安局からの許可と、整備が終わった事からグロイザーXは出撃する。偽グロイザーXの攻撃を受けている中部に駆け付けたが譲とリタはコクピット越しに、グロイザーXを見て逃げ惑う人々を眼のあたりにする。偽グロイザーXの非道に怒りを燃やす譲は無差別攻撃を仕掛けるウルフ隊長を挑発。グロイザー同士の戦いは続くが、グロイザーは背後に武装が少ないという事を知ってゴーレンが考えた武装・ウルトラミサイルが、逃げるグロイザーXに直撃。2人は気絶してしまった。
 着水したグロイザーXの中で、意識を取り戻したリタは譲を起こし再び戦いを挑む。新兵器・Gジェット型弾頭ミサイルに乗り込み特攻をかける譲。間一髪で脱出しGジェットを激突させて怯んだ所を、フライングトーペドーで偽グロイザーXに止めを刺した。カオリの敵を討った2人。しかし、まだまだ戦いは続くのだ。


ヤン博士は生きていた。物語は留まりを知らない
前回は敵がアレでしたが、今回のエピソードは偽グロイザーXというロボットアニメお決まりの偽物キャラ。偽物メカだけに性能はほぼ互角。それどころか背後に武装が少ないというグロイザーの弱点を見透かしてゴーレンは背後にも秘密兵器を用意するなど、ゴーレンも中々の腕だということが分かります。タキオンエンジンを搭載していないとはいえ偽グロイザーXは本家を圧迫し、Gジェット弾頭ミサイルという土壇場の自爆技でなくては勝利は得られなかったでしょう。今回の活躍を最後にGジェットは恐らく散りました。どちらかといえば操作テストでの出番が多く3機の中では活躍の機会が少なかった印象がありましたGジェットですが、最期に華を咲かせて散りました。

そのほかの要素ではゲストキャラのカオリちゃんがグロイザーXに両親の敵を討ってほしいと頼んだにも関わらず、偽グロイザーXを前に無残にも倒されてしまう所はやりきれなさを感じます。このエピソードは単発でしたが、この次に来る話を考えるとこの29,30話は結構鬱になる話です。

そしてヤン博士が生きているという設定を出して、物語はクライマックスへ向けてさらなる広がりを見せてくれます。


今回の突っ込み

今回は特にありません。


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