グロイザーX 全話解説
第35話 総攻撃ガイラー帝国


 ゲルドンは遂に総攻撃計画を発令。第1次計画として茜島に攻撃の標的が向けられた。一方、国家保安局も必死の捜索で、遂に秘密前進基地の居場所が確定。黒潮丸の乗組員たちを救うためにもこの秘密前線基地をたたかなくてはならないのだ。譲はグロイザーXの最終チェックを済ませると、ヤン博士の写真が入ったリタのペンダントを見つけ彼女に渡した。最近ヤン博士の姿を思い浮かべるリタ。娘が父を思うと同じように、父も娘を思っており、独房に捕えられていたヤン博士もリタと同じ心境だった。
 ヤン博士は、ガイラー兵を偽った平和主義者でもあり、彼の助手のカントから、自分が今度ドゴス元帥とともに小型空爆ロボで出撃する事を伝える。彼はその際に、リタのもとへ行ってヤン博士が生きている事を伝えるつもりなのだ。ガイラー兵の中にも彼らのような平和主義者がいて、密かにゲルドンへの反乱を計画しているのだ。そして反乱の機会は、ドゴスとゲルドンが出撃するときだった。
 茜島に向かう小型空爆ロボの編隊。出撃するグロイザーXは小型空爆ロボを撃破。だが、2機の空爆ロボがグロイザーXを追い詰め、グロイザーXは墜落の危機に陥った。だが墜落を免れたグロイザーXは空爆ロボを撃破し、ドゴスの乗る空爆ロボ・デビルゴスに深手を与えた。撤退するドゴスを追おうとするが、グロイザーXも相当なダメージを受けていることから博士から追撃を止めるように言われ、引き返すグロイザーX。
 引き返す際、グロイザーXはカントの小型空爆ロボに遭遇。彼から話を聞こうとするが、引き返したデビルゴスに、小型空爆ロボは墜落してしまう。辛うじてカントは脱出し、グロイザーロボにファイトアップしてカントをキャッチした。
 診療所でヤン博士が生きている事をリタに教えたカント。彼が持ってきたヤン博士の手紙には、ヤン博士はガイラー兵に撃たれたものの、彼らの中の平和主義者に助けられ一命を取り留めた。そして彼らにかくまわれ、ヤン博士はガイラー帝国への反乱の機会をうかがっているとの内容が記されていた。カントは秘密前進基地の所在地を教え、黒潮丸の乗組員が処刑されようとしているとしており、グロイザーXが出撃すると同時に、彼の仲間が潜水艦で乗組員を救出しようとしている事を告げて息を引き取った。秘密前進基地の場所が分かった今、グロイザーXの出撃を止めるものなど何もなかった。
 出撃したグロイザーXに立ち向かうデビルゴス。グロイザーXはグロイザーロボにファイトアップして、デビルゴスに立ち向かう。そして、デビルゴスをジャイアントスイングで投げ飛ばし、火口へ逃げるデビルゴスを追うため加工に飛び込むグロイザーロボ。マグマの海に落ちるのを避け、グロイザーXとデビルゴスとの戦いは基地内で展開され、デビルゴスを大破させ、基地のコンピュータールームを破壊した。
 グロイザーロボは、乗組員が閉じ込められた扉をこじ開け、乗組員たちを潜水艦へ誘導させる。避難民の救出が終わり、グロイザーロボは時限式のフライング・トーペドーを残して脱出。フライング・トーペドーの爆発と供に、ドゴスは最期を迎えたのだ。
 ドゴスが死んだ今、ゲルドンは最後の空爆ロボ・ガイラーVの完成を待っていた。そして、避難民の救出に成功した譲達は、カントの墓標で決意を固めるのだった。


遂に最後の戦いへ!
遂にガイラー帝国との最終決戦が始まります。今回のエピソードで注目すべき存在はやはりカント。ガイラー星人の中にも良識を持った人々がいましたが、大半がやむを得ず戦う道を選んだ者ばかりで、今回のカントとは戦いを交えることなく診療所で出会いました。そして彼の手紙からリタはヤン博士の無事を知り、ガイラー帝国の中には平和主義者達が結集して反旗を翻そうとしている事を知る。今まで敵側にも善意を持った人々がいましたが、善意を持った人々が主人公と手を取り合う作品は意外にもこれが初めてだったりします。
ドゴスを下して、避難民の救出を平和主義者達と協力して行うグロイザーX。敵側の協力者たちと手を組み合うというロボットアニメの王道がこの作品ではじめてなされました。


今回の突っ込み

今回は特にないです


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