超電磁マシーンボルテスX
全話解説
第4話 魔のシャドウ必殺剣

脚本:五武冬史 絵コンテ・演出:寺田和男 作画監督:佐々門信芳、金山明博(総作画監督)


天空剣さえ破ればボルテスXは倒す事が出来る。シャドウ必殺剣を誇る獣士ガルドは、一流の兵士ガルドの脳を移植され、また強固なゲラマニウム合金で身を固めている。ハイネルは彼に貴族としての象徴でもある二本の角を与えてボルテスXへ挑戦を指し向けた。
 訓練に励むボルテスチーム。だがビッグファルコンへガルドが迫る事を知ってボルトマシーンが一斉に出撃する。だが強固な鎧を前にボルトマシーンの攻撃は通用しない。ガルドの剣さばきの脅威にさらされるボルトマシーンはボルテスXへボルトインしても、攻撃が通じない。ガルドは天空剣との勝負を強要。挑発された健一は天空剣で挑もうとするもガルドの構えからただものではないと感じ健一へ手を出すなと忠告する。納得がいかない健一だが、大次郎は5人において武術に最も長け作戦もあるというのだ。
 ボルテスXは一度ボルトアウトしてとある山中へ身を隠した。相手には天空剣が通用しない。大次郎が考えた唯一の秘策は、ガルドが切りかかる時、手首の関節が伸び切った一瞬、刃先に両手を合わせて相手をひっくり返す胡蝶返し。これをボルテスXの中心頭脳を制御する健一がやらねばならなかったのだ。死ぬも地獄、生きるも地獄。さらにガルドは自分達の捜索を諦めてビッグファルコンへ攻撃を開始したのだ。
 ビッグファルコンの防衛を3人に任せ、健一は大次郎から死に物狂いの特訓を受ける。だが胡蝶返しは至難の技。付け焼刃の特訓では習得は極めて困難。健一は疲労の末に倒れてしまい、浜口博士からはビッグファルコンは防衛能力の限界まで追い詰められていると出動を催促される。
もうこれまでか……だが立ち上がった健一は最後に一つ実験を依頼した。それは健一の拳銃を大次郎が握り、彼を撃つ事だ。胡蝶返しのコツがつかめる所まで来た健一だが、呼吸が合わない。そこで慣れている拳銃のテクニックを胡蝶返し習得にとりいれようと決めたのだ。両手に大石を持って構える健一だが、拳銃だけに下手をしてしまえば健一は死ぬ。しかし健一の気迫は本物だ。運を天に任せて大次郎が拳銃を放つと、両手の大岩が銃弾を受けとめることに成功した。
 だがこの胡蝶返しは完璧でない事を健一は知っていた。銃弾と刀を受け止める事は別物。こうなったらぶっつけの本番に覚悟を決めるしかない。3人には覚悟の心構えを確認してボルテスXへボルトイン。
 ガルドが振るう必殺剣をどのように受け止める。タイミングがつかめないまま切りつけられていくボルテスXに為す術はあるのか。そして最後の一太刀が振るわれた瞬間だ。大次郎のアドバイスで県ではなく気配を捕らえる事を選んだ健一は必殺剣を受け止めて、ガルドをひっくり返す。そして今、苦行を乗り越えたボルテスXの天空剣がガルドにVの印を刻みつけた。


リーダー健一は自分にも厳しい
 大次郎回ですが、健一回でもあるこの回。射撃の達人である健一の設定はボルテスXとは相性が悪いのですが、それゆえに生まれた回ではないでしょうか。経験がない武術の極意を習得する為に射撃のテクニックを応用して胡蝶返し習得のヒントをつかんだり、またその習得のヒントに実の拳銃で弟に兄を撃てと強要する健一はまさに自分にも厳しい男ではないでしょうか。勝利の為には自分を捨てる健一かっこいいです。


今回の突っ込み

ガルドの鎧ですが、強固な鎧を誇る鎧はあまり意味がなかった気がします。天空剣であっさり破られてしまいますし。


次回予告(担当ナレーション;市川治)

模型大会の会場に日吉を狙うジャンギャルの新たな作戦とは何か。獣士ネーグとダイガの連携プレイが健一達の行く手を阻む。分断の危機を今五人の心が跳ね返す!
次回ボルテスX「戦艦三笠が危機を呼ぶ」にご期待ください!

BACK BACKNEXT

inserted by FC2 system