超電磁マシーンボルテスX
全話解説
第5話 戦艦三笠が危機を呼ぶ

脚本:田口章一 絵コンテ;高橋資祐、演出:横山裕一郎 作画監督:高橋資祐、金山明博(総作画監督)


前回の戦いの痛手を修復するビッグファルコンの一同。だが日吉は年に一度の模型大会に参加したいと言うばかりだが、めぐみが保証しても、どんなに模型大会の場所が近くても健一は勝手な行動を許さんと断固反対をし続ける。だが結局日吉はボルトフリゲートで飛び出してしまった。
 健一の強硬的な姿勢に納得がいかないめぐみだが、博士は健一の考えが正しいとめぐみに告げる。そして実際にハイネル達は日吉とボルトフリゲートを狙った作戦を展開しており、失敗続きのジャンギャルへチャンスを与えた。
 横須賀の模型大会で日吉は決勝戦にまで勝ち抜いた。しかし最終レースの最中に獣士ネーグが出現。模型を、街を破壊するネーグの前に日吉は子供達を避難させてボルトフリゲートで応戦するが、ネーグの攻撃でエンジンが故障してしまい、水中へ身を隠さざるを得なかった。
 横須賀へ向かおうとするボルテスチームだが、別の獣士ダイガがビッグファルコン付近へ出現。ボルトフリゲートを橋の下へ隠して日吉は救援を呼ぼうとしたが、ダイガを迎撃する必要がある故に援軍は困難と健一からの非常な連絡があるのみだった。健一はビッグファルコンの防衛を選ぶが、博士は日吉の救出を最優先と選んだ。博士は告げる。弟を見捨てて戦う者が勝てるか。力を合わせてこそ初めて勝利を手にすることが出来るのがボルテスチームなのだ。博士に問われ健一は弟ではなく、仲間として日吉を救出する事を選んだ。

 しかし、出撃の直前にダイガの火炎を受けて発射ゲートが強制閉鎖してしまった。よって4機は扉をミサイルで破壊して強引に出撃。現場へ到着すると日吉の救出のために自分が時間稼ぎでネーグと戦う事を決める。日吉ははみ出し野郎だが、大切な弟。健一の本心を知ってめぐみの蟠りも解けた。
 修理が完了してボルトマシンがボルテスXへボルトイン。逃げるネーグを追うボルテスXだが、ネーグが逃げた先にはなんとダイガが存在しており、合体してダイネーグとしてボルテスXへ猛攻をかけて地面にボルテスXを磔にしてしまう。ダイネーグの身体が変形して強大なタイヤでボルテスXが引き裂かれる危機。しかし、地に伏せた状態で放ったチェーンナックルでダイネーグをひるませて、ウルトラスパークで拘束を振りほどく。超電磁ゴマの連続攻撃がダイネーグを弾き飛ばし、天空剣が勝利のVをダイネーグに描いた。
 そして日吉は所員たちに壊された自分の模型の復元募金を行っていた。特にボルテスチームに対して執拗に募金を求める日吉達から4人は逃げるのだった。


リーダー健一は弟にも厳しい……けど優しい
 日吉回ですが、これもまた健一回ではないでしょうか。前回と今回で健一のキャラクター像が分かるような出来かもしれません。今回の健一は幼い日吉の遊びたい気持ちを振り捨てて一人前の戦士として鍛えていこうとする弟にも容赦ないプロ精神。たった3分で基地から会場まで着くのに断固行くなと言うし、基地の防衛と弟の救援では前者を優先する。こう考えると酷い兄ですが、やはりボルト・クルーザー内での独白で本当は弟を救いたい気持ちが上手く伝わった気がします。健一の強硬的な姿勢に不満を抱くも気持ちを知って健一を認めるめぐみの存在もいい感じです。


今回の突っ込み

ボルトフリゲートでちゃっかり横須賀まで急行する日吉ですが、ボルトフリゲートは機密ではないのでしょうか。子供達がにぎわう会場にボルトフリゲートでやってきたら色々注目の的になったり騒がれたりしますが……最も8歳の子供なので大目に見てあげた方がいいのでしょうか……?
あと今回の冒頭のジャンギャルは随分ハイネルから酷い仕打ちを受けているようで、さすがに本人も参っているようです。この頃はハイネル様〜ではなくプリンスハイネルと少し他人行儀な所がありますし。本当に忠誠を誓うようになったのはもう少し後の話でしょうか。


次回予告(担当ナレーション;市川治)

罠に嵌った仔馬に寄せる一平の隠された秘密とはなにか。獣士バット・ヘイルの猛攻撃に大東京は廃墟と化してしまった。愛する友を失った一平の怒りが爆発する!
次回ボルテスX「いななけ!愛馬アイフル」にご期待ください!

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