超電磁マシーンボルテスX
全話解説
第14話 父と子の罠

脚本:辻真先 絵コンテ;柳弘通 演出:横山裕一郎 作画監督:金山明博


口博士が死んで、剛兄弟は父が健在であることを知った。この二つの出来事はハイネルにとっても運命の時。何としても勝利へ戦いを持っていく事を誓う。
 獣士ガルマンに襲われる小型機を発見したボルテスチームは小型機を救助する為に、浜口博士の遺影へ敬礼を送って出撃。小型機を救援してガルマンと戦おうとするが、突然ガルマンは撤退してしまった。
 小型機を操縦していたのはボアザン星の奴隷にされていた男・坂部。彼は剛博士が奴隷頭として自分達を酷使していると言い張る。父が裏切るはずがない。彼をスパイだと糾弾する健一達だが、彼が敵側に利用されている証拠はない。この疑惑を晴らすには父にその目で会う事。剛兄弟は敵の本拠地に乗りこんで獣士の供給を断つとともに、父に会う作戦を執ろうとするが、一平とめぐみはこの無茶な作戦に反対する。作戦について議論し合うボルテスチームの隙を突いて坂部がボルト・パンサーに細工を仕掛けた。
 岡防衛長官は3対2で意見が割れる作戦に賛成派として指示。坂部に獣士の製造工場が存在する鬼島へ健一達を案内。攻撃を仕掛ける健一達だが、そこにはガルマンが立ちはだかる為ボルテスXへボルトイン。早速天空剣で止めを刺そうとするが、天空剣が胸から外れないアクシデントが発生。それは坂部が仕掛けたスーパーソニックマシーンの影響だった。そしてガルマンの回転攻撃がボルテスXを吹き飛ばし、健一は衝撃のはずみでボタンを押したためにボルテスXは、ボルトアウトさせてしまった。
 父が地球を裏切ったのは本当なのか……悪夢で目が覚めた健一の目の前に、坂部と愛娘ルミが眠る棺の姿が見えた。事情を聴くと坂部は棺で眠るルミを生き返らせる為にハイネルの作戦に加担せざるを得なかったのだ。ボルテスXが地球を救えても、ルミ1人の命までを救う事が出来ないだろう。作戦を遂行したことで、棺が開きルミが坂部の前に目を開ける。
 しかしハイネルは坂部を利用しただけだった。ルミは既に死んでおり、目の前の彼女は爆弾ロボットだった。爆風にあおられ岸壁に叩きつけられた坂部は、虫の息で自分の非を詫びて、スーパーソニックマシーンの弱点を告げる。2万度の熱を与えればスーパーソニックマシーンは外れる。ルミの敵を討ってくれと言い残して息絶えた坂部の為にもボルテスXへ再度ボルトイン。回転攻撃と舌に苦戦を強いられるも、放たれたレーザーを胸で受け止めることでスーパーソニックマシーンは外れた。天空剣を使えるボルテスXに敵はない。横にして剣先をガルマンへ突き刺して、身体を抉るようにしてVの字で掻き切った。しかし、坂部から父の謎は明かされなかった。今は信じることしかできない。父が裏切っていない事を。


父よ、何処へ居る
ボルテスXで単発のゲストキャラが機能するエピソードは結構珍しいです。コン・バトラーVはゲストキャラが多かったのですが、そこはボルテスXが連続ドラマを意識している所でしょう。
今回ですが、正直飛ばしても特に支障のないダメという訳でもないけど特に良いと言う訳でもない凡作回。坂部さんが何か謎を握っていたりして父の謎が少しわかるとかでしたら見どころはありましたが。


今回の突っ込み

天空剣を封じるハイネルの作戦ですが、どうやら坂部さんはスーパーソニックマシーンの破り方を知っていたようです。まさか弱点まで教えられたのでしょうか。あと、坂部さんの脳波を調べて彼が正常かどうか判断するのは良しとして、自白などを行っていたら坂部さんの謎ももっと早くわかったと思いますが。最もそのようなやり方は違反ということでしょうか。


次回予告(担当ナレーション;市川治)

ボアザン星よりプリンスハイネルに送り込まれた援軍の正体は何か。姿を現した剛博士が、突如健一達に獣を突きつける。獣士ジャガールの新たな作戦とは!?
次回ボルテス「皇帝陛下のプレゼント」にご期待ください!!

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