超電磁マシーンボルテス�X
全話解説
第21話　策謀の秘密基地

脚本：五武冬史　絵コンテ・演出：寺田和男　作画監督：坂本三郎、金山明博(総作画監督)

地下秘密基地に監禁されながらも息子達を想う剛博士。だがボルテス�Xが地下秘密基地を襲撃。　蛸型獣士との戦いでボルテス�Xは相討ちになってしまったが、健一達が基地内に乗りこんで剛博士を救出。彼らはボアザン円盤で脱出するが剛博士は違和感に気づいていた。
　佐近寺博士はボルテス�Xが破壊された事を敵に知られない為海猫島に設置した秘密基地への着陸を命令。そこで第二のボルテス�Xを開発を剛博士に依頼した。しかしこの作戦はズールの罠。サイボーグのボルテスチームや佐近寺博士で剛博士を欺いて第二のボルテス�Xを作り、本物のボルテス�Xとぶつける作戦なのだ。
　だが剛博士は不信感を募らせる。とある数式を見せて佐近寺が何も気づかなかった事から彼らが偽物であることを確信。健一達がサイボーグであることを佐近寺に暴いて見せた。彼が怪しんでいた理由は、まずボルテス�Xが破壊されてボルテスチームが無事のはずはない事。何故ならボルテス�Xに合体したら脱出装置は搭載されていないのだ。脱出装置があればそれに甘えてしまう事を恐れたからだ。次にボアザン円盤がボルトマシーンと全く操縦方法が違うのに何も問題なく操縦をしていた事、止めに先程見せた数式は全くのでたらめであるはずなのに、佐近寺博士はそれを指摘できなかった事だ。そして剛博士は地下基地から脱出に成功した。
　一方本物のボルテスチームは以前父の脈動波の反応があったアマラスト島へ剛博士の捜索を行っていた。ズールの作戦を明かされていないので、彼らの真意を知らないハイネル達は、ボルテスチームの行為を不審と思い御前会議を開きズールを招いた。ハイネルはカザリーンの提案を受けてアマラスト島へ獣士を送りこむことにしたが、ズールは既に以前の基地を爆破処理していた為、機密は漏れる事はないのだ。だが剛博士が脱出したとの報せを聞いてズールは焦った。この件が漏れたら自分はハイネル達を出し抜こうとした疑いで処刑されてしまう。何としても剛博士を手元に置かなくてはならなかった。

　そうとは知らないハイネルらは獣士サザラスをボルテスチームに送り込む。ボルテスチームはボルテス�Xに合体してサザラスに挑むが、父の脱出が成功したとの知らせにボルテス�Xは戦闘を放棄。真っ先に父の元へ向かった。この事が更にハイネルが怪しみサザラスにボルテス�Xへの追尾を命じた。

　剛博士の強奪した戦闘機とボルテス�Xはお互いをレーダーに捉えるまで近づいていた。しかし戦闘機は脱出時に損傷していた為途中で不時着してしまう。辛うじて生き延びた剛博士だがズールの部隊と、これを追って剛博士を見つけたジャンギャルのスカールークが迫っている。ボルテス�Xは何としても剛博士を救おうとするが、サザラスが動きを封じてしまう。
　辛うじてサザラスから逃れて体当たりでスカールークを吹き飛ばすが、ズールの部隊による誤射で剛博士の足場が破壊され、彼は海へ消えてしまった。父にまた会い損ねた怒りでボルテス�XはサザラスをVの字に叩き斬る。だが剛博士の行方は健一達も、ハイネル達にも見つける事が出来なかった。これを喜ぶ者はズールのみである。

第15話リターンズ?父の蒸発に1人得をする!
ロボットの息子に騙されかけてしまう剛博士を見ると第15話、ロボットの父に騙された剛三兄弟を思い出します。ですが、被害をもたらさずに冷静に違和感を分析して、偽の佐近寺博士を数式一つで正体を暴いてしまう所はさすがボルテス�Xの生みの親。キレ者な所を感じさせます。そして今回も父と子は……会えません。これを喜ぶのはズール。第18話からボルテスチームやズールらボアザンを掻きまわす剛博士の活躍はいったん終わり、暗躍し続けるズールのクライマックスに迫ります。

今回の突っ込み

今回は特にありません。。

次回予告（担当ナレーション；市川治）

ズールの魔の手が遂にプリンスハイネルの命を狙う。秘密基地に突入したボルテスチームを待ちうける罠とは何か?地底状に死の炎が燃え上がる!
次回ボルテス�X「裏切り者の計画」にご期待ください！！