超電磁マシーンボルテスX
全話解説
第22話 裏切り者の計画

脚本:田口章一 絵コンテ・演出:横山裕一郎 作画監督:佐々門信芳、金山明博(総作画監督)


ハイネル城内でズールの反乱への下準備が進行している。しかし、計画を嗅ぎつけた秘密調査隊員を殺してしまったことで自分の野心をハイネルに知られてしまった事を諭した。
 反乱計画を知って怒るハイネルはズールに直接取り調べる事を提案するが、カザリーンはさりげない方法で毒殺する事を提案する。これを聞いたズールは先手必勝とばかりに就寝中のハイネルを刺殺しようとするが、ハイネルはこの計画も承知していた。カザリーンはズールが自分達の作戦を盗聴していると察して芝居を打ってズールを欺き、彼の反乱計画の摘発に成功したのだ。
 命乞いをするズールにハイネルはチャンスを与える。それはビッグファルコンに潜入して、ボルテスチームを始末する事である。
 ビッグファルコンに衰弱しきったズールがやってきた。ズールが保護を求める報せを受けてボルテスチームが入り口付近に駆け付ける、一平は悪の主要人物であるズールを殴ろうとするが、健一は彼が殴れば防衛隊員やビッグファルコンの隊員まで暴走してしまうと諭した。
 しかしハイネルは最初からズールを許すつもりはなかった。ズールもろともボルテスチームを皆殺しにするつもりだったのだ。ズールの杖と足枷には爆弾が仕掛けられておりボルテスチームを巻き添えにする計画なのだ。しかしこの作戦は一平とタッコちゃんが事前に気付き処理したことで最悪の事態は免れた。結局自分を殺すつもりだと知ったズールはボルテスチームを地底状へ案内する事を決意。佐近寺博士に頼みこんでボルテスチームの出動を懇願。ズールの話を信じない一平と日吉だが、ズールの決意と涙に健一は信じた。もし罠ならばそれを叩きつぶすまで。敵の本拠地が分かればそれを叩くのみである。
 鳥が島に存在する地底城へ案内されるボルテスチーム。だがズールが案内しているのは今回の作戦の為に設置した特設基地。反乱に加担した者達がここでボルテスチームを叩くつもりなのだ。だが、到着した所には兵士が誰もいない。ズールの不審な言動に苛立つ一平がとっちめようとした所だ。突撃兵士たちが一斉に現れボルトマシーンから降りてしまった一平が人質になってしまったのだ。
 特設基地には既にハイネルが先回りをしていた。自分を評価されてズールはゴマをするが、ハイネルはズールがこの特設基地でボルテスXを強奪して地底城へ殴り込みをかける作戦であった事を論破。自棄になったズールはハイネルを刺殺しようとするが当たり前のように失敗して、1本角を折られると同時に兵士たちの一斉射撃を受けて果てた。
 特設基地から逃れるボルトマシーンだが、獣士ゼミンゴが立ちはだかる。 合体して天空剣Vの字切りの錆にするようにゼミンゴを葬り去るが、ゼミンゴが成虫形態として現れた。動きを封じられたボルテスXは付近の火口に落ちてしまうが、ゼミンゴの攻撃で拘束していた弦がちぎれ、やはり天空剣Vの字切りの餌食になった。
 そして、ズールを始末してもハイネルは苛立っていた。地底状からズールの私物を全て焼き払い、ズールの存在を抹消するのだった。


前半戦終了!ズールの最期!!
敵幹部の死亡。第24話で登場するベルガンの回がボルテスXを苦しめ、また新たなる展開へ引っ張っていく重要な回なので、この第22話を前半戦の終了と考えます。第18話から1人暗躍していたズールがそろそろ怪しまれる頃で、彼にも年貢の納め時が来てしまったようです。ズールの変わり身の早さは増岡さんのいい意味で情けない演技もあって印象に残りました。
ちなみに、今回健一がズールを痛めつけようとする一平を止める理由は、自分が耐えないと周囲の人々を刺激してしまうというリーダーとして的確な判断を感じさせてくれます。同じ田口さんが担当した第34話でも戦う力を失った者は敵とはいえ殺してはならないと周囲の人々の怒りから弱者を守るために健一が機能しています。


今回の突っ込み

今回は特にありません。


次回予告(担当ナレーション;市川治)

ズール亡きあと憎しみに燃えるカザリーンが送り込んだ獣士ガルスの目くらまし戦法とは何か?母を失った子犬の怒りが敵に翻弄されるボルテスXの危機を救う。
次回ボルテスX「小犬よ明日に歩め!」にご期待ください!!

BACK BACKNEXT

inserted by FC2 system