超電磁マシーンボルテスX
全話解説
第39話 ボアザン星の大攻防戦

脚本:田口章一 絵コンテ・演出:山崎和夫 作画監督:金山明博


前後に脅威を背負ったビッグファルコンに突破口はあるのか。ドイル将軍は素粒子の目、いわば質量の薄い所をワープを応用して異次元空間へ素粒子をワープさせて切りぬけるが可能だと提案。一か八かの作戦に佐近寺博士は乗ったが、ズ・ザンバジルはソドムとゴモラもろともビッグファルコンを消滅させようと考えている。後ろの脅威が迫る中、ワープ転用装置が咆哮を上げ素粒子の穴を抜ける事に成功。ソドムとゴモラの脅威を切りぬけた。遂にビッグファルコンはボアザン星大気圏内に突入。ズ・ザンバジルを驚かされた。
 だがビッグファルコンは突入の代償に傷ついている。これをグルル将軍とベルガンの大艦隊が阻むが、ドイル将軍が自分の帰還をボアザン星に告げる。彼はボアザン星労奴の指導者。彼の帰還が労奴達を立ち上がらせた。
 今、労奴達が権力に立ち向かう。労奴達の命を賭けた行動に応えんと、ビッグファルコンも大編隊に食い止める。そして剛博士は労奴達の活躍で救出され、父と子が再び声を交え会う。だがボアザンの編隊が剛博士ら労奴達を狙う。この状況でボルテスXは最終戦力として温存していたが、傷つくファルコンを前に佐近寺博士は脱出を決意。ボルテスチームに乗組員脱出の援護として出撃を命じた。
 出撃したボルテスチームは、健太郎からザルタンの弱点を知る。中枢でもある司令塔を叩けばザルタンを落とす事は出来る。天空剣がボアザンの編隊を叩き斬り、超電磁ボールがザルタンの司令塔に炸裂。司令塔を切られたザルタンには既に力はなく墜落するのみであった。
 一方戦いの余波を受けて、カザリーンの故郷に身を隠していたハイネルを乗せた脱出カプセルに亀裂が入り、彼は目覚めた。ボアザン星の現状をカザリーンから聞き、剛博士ら労奴軍を目にしたハイネルは怒りに走るが、カザリーンはハイネルに誇りを捨てて2人脱出してほしいと頼むが、ハイネルに貴族としての誇りを捨てられなかった。冷遇されてもハイネルは誇りに誓ってズ・ザンバジルに忠誠を誓うのみ。彼女を残してハイネルは白馬で駆ける。
 平等な社会をボアザン星に築くためにボルテスXと労奴軍は、また貴族の誇りにかけて、再起を信じてハイネルは黄金城を目指した……!!


ボアザン星に革命が巻き起こる!!
ビッグファルコンの捨て身のワープがボアザン星まで到着させた時、ボアザン星の労奴が反乱をまき起します。敵側の良心と手を組んで主役が戦う展開はグロイザーXが先にありますが、中盤から苦しめられ、また抵抗を続けているボアザン側の労奴の描写があった事もあり、また貴族を労奴が倒そうとする革命よろしくの描写はドラマを上手く昇華させているでしょう。
貴族の頂点ともいえる黄金城には、差別階級の大元を打破する為に、また貴族の誇りを失わない故に死をも厭わない。ボルテスXと労奴の連合軍、そしてプリンス・ハイネルの想いが錯綜する名シーンでしょう。
ただ今回気になった事は、今まで比較的安定した作画(金山明博さんが全話関わっている故に)が微妙に違う絵柄になっていました。どちらかといえばザンボット3の「アキと勝平」のように少し目が小さい感じ……と思えば原画には両方とも山崎和夫さんが参加されていました。


今回の突っ込み

今回は特にありません。


次回予告(担当ナレーション;市川治)

遂に黄金城の正門が、ボルテスXの一撃に崩れ落ちる。健一達とプリンスハイネルを結ぶラ・ゴールの悲劇とは!?今、全ての戦いが終わった……。
次回ボルテスX最終話「崩れゆく邪悪の塔!!」にご期待ください!!

BACK BACKNEXT

inserted by FC2 system