超時空騎団サザンクロス 全話解説
第6話 プレリュード

脚本:川崎知子 絵コンテ;矢沢規夫 演出:小島正幸 作画監督:野崎恒信


 上層部は全勢力をつぎ込んだ短期決戦か持久戦に持ち込むかで意見が分かれるが、ロルフは守りを固める事を必要としジャンヌに撤退命令を下した。だが、上層部は墜落したゾル戦艦の始末も考えなくてはならない。クロードからの追及に対し戦艦内部の偵察とゾル星人の捕獲を目的とした特別攻撃隊の結成を提案した。これに関しては敵の正体を確かめる事もあり、また敵のメカニックを知る必要もあるからだ。その特別攻撃隊に関しては墜落させた件もあり第15分隊が選ばれた。
 その一方ジャンヌはダイエットに励んでいるようで、目標のウェストまであと僅か。休憩中ラーナとティータイム中だが当の彼女もゾル戦艦の始末が気になっていた。そんな時にボゥイが待機命令を破ってジャズ喫茶にいたところを連行されてきた。だがラーナは彼女なりに気を利かせボゥイをジャンヌの監視下に置くだけですませた。
 休憩時間が終わり、第15分隊に命令が下った。全勢力を挙げた援護がつくのだが、僅か10人ほどでの懐への潜入という無茶な命令に関して不安の声が上がる。だがこうなったらやるしかない。決意を固め明日十時に格納庫へ集結を決めた。
 その後戦いの前にパフェを口にするジャンヌは一応監視下のボゥイからジャズ喫茶の件を聞くと、やはりボゥイはジャズ喫茶でピアノを弾きたかったからだ。ピアノを今でも愛する彼は軍人の父を持つものじゃないと苦笑いするが、そんな彼がジャズ喫茶に行きたいと気付いたジャンヌは彼にジャズ喫茶へ行くことを許可して本人は激しく喜んだ。
 ジャズ喫茶へ急ぐ際アランがシャルルが女の子を口説いている姿を見たり、ルーイが自分のアーミングタブレットを再調整したり、アンジェイとジャンヌは明日の事を打ち合わせる。だがその時ボゥイがラーナに連行されてしまった。どうやら喫茶店で喧嘩してしまったらしいが理由はピアノを弾くような奴に明日の作戦は務まらないと馬鹿にされたからである。だがジャンヌは彼を責めるどころかよくやったと褒める。彼を侮辱する事は自分達第15分隊を侮辱しているようなものだからだ。だが単に褒めちぎるだけじゃない。ジャンヌはボゥイの三日間の営倉入りをラーナに容認するのだ。これを聞いたボーイは明日の作戦が参加できない事に驚きを隠せない。当のラーナも理解できなかったが、彼女とアンジェイは気付いた。それはジャンヌなりの思いやりだったのだ。夢を背負う彼を死ぬかもしれない明日の作戦へ送りたくなかったからだ。
 そして決戦の日。スパルタスの特別攻撃隊が出撃するがボゥイの姿はいなかった。しかし、独房からボゥイは解放された。ラーナ曰く石頭の金バッジの男からの命令だが、その人物が誰かは余りにも身近な存在。彼女からジャンヌの真意を知らされボゥイは晴れて特別攻撃隊の一員として作戦を遂行。突破口を開きスナイピングクラッパー形態で内部へ突入を開始した!


ボゥイを想う隊長の冷たさ、父の心意気

 今回はボゥイ回。ボゥイの夢と父への葛藤を絡めた展開はなかなかでは。彼をジャズ喫茶へ行かせて、自分を侮辱されて喧嘩してしまった彼をなじるどころか褒めるジャンヌはもちろん、隊長として明日の突入作戦を楽しみな彼を独房へ送る一見冷たい行動も彼の無事を、夢を抱えた彼を殺させたくないからの彼女の心意気。そして息子の一人前として共に戦いたい気持ちをくみ取って独房から出させて作戦へ参加させる父・ロルフの心意気もきらりと光るもの。相反する思いやりも全てボゥイを想っての事。隊長として父としての心意気がいい感じに仕上がっている回だと思います。
 もちろんこの二人の考えをくみ取ってボゥイに伝えるラーナさんもいい話。この頃からラーナさんが単に固い人ではなくなかなかいい人の印象が強まります。作戦前の休日を過ごす第15分隊面々の描写もいい味しています。


今回の突っ込み

今回は特にないです


次回予告

我が15分隊はゾル戦艦に突入、激しい戦闘を開始した。冷たい艦内で次々と消えてゆく隊員達。その時ボゥイは不思議なメロディーを聴いていた。物言わぬ美少女。それは一体!?
次回超時空騎団サザンクロス「ラビリンス」
迷路ゲームに強い人、助けに来てくれる?


BACKBACKNEXT

inserted by FC2 system