超時空騎団サザンクロス 全話解説
第8話 メタルファイア

脚本:下河内久登 絵コンテ・演出:秦義人 作画監督:新井豊


  ボゥイの事が気がかりな少女ムジカ。ゾル側の上層部では総司令官デス・デラ・デミと元老ゾスマ・ゾスム・ゾスモが対策を練っていた。
 ロルフに呼ばれルーイと共に出頭するジャンヌは戦いの中で捕らえられたバイオロイド・トゥシィエンドラルの調査に向かっていた。強引に起動させようとしたら制御装置が働いて動かない。ルーイの調べた結果バイオロイドは人と同じ動きが出来る生体メカである事を知らされ、自軍より遥かに優れた科学で開発されていたのだ。ジャンヌはサイフリートの強さの秘密を今理解した気がした。バイオロイドについて実践から得た経験を聞こうとするロルフに対し、ルーイは何かに気づきスパルタスとの戦闘データを割り出すことを提案。中破以上のダメージを与えた武装、中破の原因に繋がった場所と照合した結果コクピットへの衝撃に弱いことが判明した。これに喜ぶ上層部だが、パイロットを狙えといっているもの、そしてゾル星人には戦う事を知らない民間人もいるのだ。ジャンヌはそれに反対する。そこに捕らえられたゾル星人の解析が済んだことからロルフはジャンヌを連れて司令室に向かう。
 レオンらが調査した結果バイオロイドのパイロット・バイオヒューマンは体内に人工臓器などのメカを埋め込んでいた人間だった事を知らされる。彼らは宇宙生活に適応するために己の肉体を改造したのだ。宇宙で生活するために身体を改造した宇宙海賊の前例もあり、レオンはバイオヒューマンをその同類とみなし敵対の砲身を取る。ジャンヌは民間人の件を出して反対するも彼らが聞き入れる事はなかった。
 その後ルーイから制御装置が実は指令装置であった事を知らされる。ゾル星人はパイロットを操ることでバイオロイドを操縦しているのだ。人間同士の戦いにジャンヌはやりきれなさを感じていた。
 上層部会議ではバイオロイド対策にバイオヒューマンの狙撃の方針が執られようとしていた。反対するロルフだが強硬派のレオンに聞き入ってもらえなかった。
 一方ゾル星人側の上層部は民間人の安全を確保するために、上空の艦隊へ返す事を考えていた。バイオロイドのパイロットを異星人から集めることで後衛の戦力を増加させて民間人の避難を提案した。バイオヒューマンを確保するためランディングフリゲートが襲来し、市民が次々と拉致されていく。第15分隊は迎撃に入るがルーイはバイオロイドへコクピットを狙う事を進言するが、ジャンヌはそれに反対し彼らが人間であることを告発。同胞同士での争いの動揺する第15分隊。ランディングフリゲートから落とす事を優先し、脚部を破壊する事を優先。だが市民が巻き添えになっている現在、彼らを無傷で無力化する事は極めて困難だった。やらなくてはやられるそれが戦争なのだ。
 満足に戦果をあげる事が出来ず、市街地への被害も深刻だった。これを機にレオンら強硬派の勢力が強まっていく。


避ける事が出来るか?人間同士の戦い……

 バイオロイドのパイロットは改造された人間だった。操られた同胞との戦いに強硬派に押される穏便派がここのところのバックボーンになります。強硬派のレオンに関してはこの頃から本当に独善的な司令官になってしまった気がします。外見や中の人的な事情からもなんとなくバスク・オムの先駆けかもしれませんねぇ。ゴーグルとあのキャップかぶせたらもう……あ、バスクよりこっちが先ですよ!
 そしてバイオロイドの弱点が分かっても倫理的な立場からまともに攻撃できない。それを意識して戦っていたら敵の思うつぼになってしまう。平和的な解決を望むジャンヌにとっては歯がゆい戦いではないでしょうか。


今回の突っ込み

バイオロイドの弱点を探る場面でルーイがコクピットを狙えば弱い!と言いますが……いや、それ当たり前でしょ。殆どのロボットがコクピットが弱点だと思いますよ。その後一応制御装置の存在が明かされまぁそういうことね、になりましたが……もうちょっといい言葉はなかったのでしょうか。


次回予告

ピアノバーに流れる甘いメロディー。このときだけは戦いを忘れてついそんな夢を見てしまいそうなそんな優しい恋人ジョルジュ。だがその時ゾル艦隊襲来のスクランブルが……
次回超時空騎団サザンクロス「スターダスト」
夜空の輝きは甘いミルキーウェイ!



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