無敵超人ザンボット3 全話解説
第10話 バンドック現わる!

脚本:田口章一 絵コンテ・演出:貞光紳也


 ガイゾックに和平交渉使節団を派遣する野崎副総理達日本政府の高官。彼らを待ち受けていた禍々しき巨体はバンドックだった。当たり前だがブッチャーがこのような交渉に乗るはずがない。これを見た兵佐エ門は勝平達に万が一に備えての出撃を命じた。
 もちろん、和平会談などブッチャーは乗らない。彼は乾杯の場で高官たちを相手に狩りをやらせるというふざけた行為をやろうとしているのだ。高官を吊るす風船を射落とそうとする。ザンバード達はこれを阻止しようとするがエルダータンクの弾幕を前に太刀打ちできない。次々と落とされる高官たち。野崎も落とされてしまったが、幸いテントがクッションになって軟着陸に成功。エルダータンクの追撃を地下へ隠れてやりすごすのであった。
 彼の無事を確認したザンバードは野崎を救出に向かうが、エルダータンクの攻撃を前にザンベースが墜落してしまった。撤退する2機、ザンボマグナムで迎え撃つザンボ・エース。だがベルダータンクが突然編隊を組んでメカブースト・トラシッドに合体。ザンボ・エースではやはり歯が立たない。撤退命令を出す兵佐エ門だが、野崎を救出するまでは引き下がるわけにはいかない。
 幸いトラシッドの視界外へ逃げ込んだこともありザンボ・エースは生き延びた。オートバイで野崎を探す勝平だが、その間に野崎を想うあまり梅江が脱出カプセルで出撃してしまったのだ。オートバイを破壊され水面へ飛び込んだ勝平は地下への入り口を発見し、野崎を発見した。勝平は攻撃を受けて墜落した脱出カプセルを救出するために、エルダータンクの1機を乗っ取り、梅江の救出に成功。迫るトラシッドに対し、勝平達はザンボット3で立ち向かう。そして野崎はガイゾックの本性を知り戦う事を決意。日本政府に戦う事が日本を守る唯一の方法だと伝えるつもりだった。
 トラシッドを下し、勢いに乗じてバンドックに立ち向かうザンボット3。だがバンドックには巨大なバリアーが張られて近づくことができないのだ。


上層部だって必死なはず
 今回のエピソードでおそらく世間的な信頼は勝ちえたのではないでしょうか。野崎副総理が生き延びなかったらもっと過酷な状況が勝平達を待っていたのかもしれません。ある本で上層部は分かっていないと書かれていましたが、野崎副総理はもちろん、安西外相を始めとする和平交渉に出た上層部のみなさんも、勝平に和平は生ぬるいと言われますが、そんなこと分かるわけでもない上、国民を守るために考えた最善の策だったのではないかと思います。ガンダムとかのゴップを始めとする上官の皆さんはだらしないシーンがあったので分かってないと思えますが、そのような描写がないためこの人たちは彼なりに頑張ったような気がします。富野作品では珍しく他の人たちも頑張ったような気がします。(野崎副総理はもちろんよく頑張りました。)野崎副総理以外の人たちの最期が結構可哀想です。
 今回も金田作画回ですが、4本中一番普通なエピソード(他のエピソードが話数的に重要なので)なのかもしれません。作画の遊びもほとんどなかったのでかなりいい金田作画を楽しんで見れました。


今回の突っ込み

今回は特にありません。


次回予告

戦いのさなか、わしと源五郎はバンドックに侵入し、ブッチャーと対決。ガイゾックの正体を見んと勝平もまた、大混乱に乗じてバンドックの中に突っ込んできた。次回ザンボット3「決死の爆破作戦」さぁてどう戦いぬくかな?

BACKBACKNEXT

inserted by FC2 system