ゲッターロボ 全話解説
第20話 大空襲!突然の恐怖

脚本:田村多津夫 演出:田宮武 作画監督:落合正宗


 和子はミチル、元気、そして万一に備えてリョウを連れて故郷へ帰郷した。和子が故郷へ墓参りをする。今は傷跡も癒えたが彼女が生まれ育った町では恐ろしい太平洋戦争に巻き込まれた音があったのだ。
 和子が小学生の頃、町は空襲に遭い焼夷弾で家は木っ端微塵に吹き飛び母は死んだ。炎の中から現れた父も機銃掃射に遭い彼は和子を川へ逃がして息絶えた。両親を、家を奪った戦争は彼女にとっても忘れられない事柄であり、人はもう過ちを二度と繰り返してはいけないとリョウ、ミチルに話すのだった。
 だが海で平和な夏を過ごしていた彼らに魔の手が襲いかかる。メカザウルス・ヨグが和子の故郷に現れ、大量の小型空爆メカを送り込んできたのだ。和子からすればその光景は小学生時代に見た空襲そのもの。過去を思い出した和子は倒れてしまう。
 彼女を連れてリョウ達は洞窟へ急いだが、子供が一人機銃掃射の雨に置き去りにされていた。和子からは過去の自分のように悪夢のような境遇から子供を救ってほしいと頼まれリョウは我が身を省みず子供を救出。そしてハヤトとムサシが到着し3機のゲットマシンで反撃を開始。小型空爆メカを次々と撃墜する。
 ヨグが接近するとゲッター1へ合体しゲッタートマホークをお見舞いして小型空爆メカを一斉に粉砕し、ゲッター2のドリルアームがヨグを貫くが、彼が落下する先にはコンビナートが存在していた。間一髪ゲッタービームでコンビナート激突までにヨグを粉砕。和子の故郷を空襲の悪夢から救う事に成功したゲッターチームであった。


恐竜帝国の大空襲はあの頃のように……

 このエピソードだけは去年の夏にダンガードA第24話を取り上げる際に視聴して比較した感想をダンガードAのページに記載しています。改めて視聴した感想としてはやはり冒頭の和子さんの台詞に余程の恐怖を感じさせます。幼少時代に家を焼かれ両親と死に別れた(特に父が機銃掃射で討たれるシーンは壮絶)哀しい思い出があり、恐竜帝国の大空襲を前にあの頃の恐怖を思い出し、取り残された子供を救ってほしいと嘆願する姿は過去の思い出があってこそ。作画は残念ながらよろしくはありませんがそのチープな作画もまた戦争による恐怖を盛りたてる効果を放っている為一概にダメとは言えません。少なくともスタッフが何を伝えたいのかとのメッセージ性は十分。8月15日に放映されたエピソードだけの事はあります。


今回の突っ込み

ヨグがコンビナートに激突しないようにコンビナート上空でゲッタービームで粉砕するゲッターチームですが……映像だとヨグの爆発にコンビナートが巻き込まれてもおかしくないような。ここは何処か安全な場所へ運ぶとかの考えはなかったのでしょうか。


次回予告(ナレーション:キートン山田)

二丁拳銃を引き下げて颯爽と来日したアメリカのロボットテキサスマックはゲッターロボに試合を挑んだ。一方、恐竜帝王ゴールは早乙女研究所を攻撃しようと浅間山頂に要塞を構築していた。さぁ!ゲッターロボの活躍はいかに!?
次回ゲッターロボ「アメリカから来たロボット」にテレビ・スイッチオン!

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