ゲッターロボG 全話解説
第23話 月光に踊るピエロ

脚本:馬嶋満 演出:落合正宗 作画監督:青鉢芳信


 シャインスパークを破る方法を探す為、ヒドラー元帥は命知らずである剣王鬼を早乙女研究所へ送り込む事を考える。その頃、早乙女研究所の付近にサーカス団が到着した事から、リョウ達は暇つぶしにサーカス見物へ出かける。しかしそのサーカス団が剣王鬼の刺客であり、刺客達は人々がサーカスに熱中する間に周囲を炎で包む。逃げ惑う人々の中、ウサギを救おうとした元気だが、そのウサギこそ百鬼帝国の刺客であり、元気派瞬く間に火の海に包まれてしまう。幸いピエロにより元気は助けられたが、彼が□の一員である事は知らない。
 ドラゴン号とライガー号が消火活動を続けている間。早乙女研究所の食堂に避難した人々の中でサーカス団員は出し物のどさくさに巻き込まれて、早乙女研究所に時限爆弾を仕掛け、とある箱を残していた。
 元気の話からピエロ達に裏があると気付いたハヤトは早乙女研究所へ引き返す。研究所にてサーカス団が起き残した箱にハヤトは気付くが、そのころすでにピエロに変装した剣王鬼が監視カメラを欺き、所長室にてゲッター線増幅装置とシャインスパークの設計図を手にしてし、ゲッター線増幅装置へ時限爆弾を仕掛る。
 そんな状況でメカ剣王鬼がやってきたが、早乙女研究所にはあと10分で爆発時限爆弾が仕掛けられている。研究所の危機を残したまま出撃するゲッタードラゴンだが、メカ剣王鬼の反射鏡付きシールドにあらゆる武器が跳ね返されてしまう。シャインスパークを使えとベンケイは言うが、そのシャインスパークも跳ね返されてしまえばどうしようもない。リョウは焦り、また時限爆弾を解体出来ない状況にて早乙女博士も不安を隠せなかった。
 しかし正確に攻撃を跳ね返す盾の性質を利用しリョウはシャインスパークを放った。エネルギーを叩きつける際にゲッター自身が軌道をそれる事、そしてシャインスパークのエネルギーに耐えられずメカ剣王鬼は大破。早乙女博士も時限爆弾を解体したのであった。


命知らずの剣王鬼、ゲッターを倒す事まで完璧かと思いきや……。

 上原正三さんの後任として馬嶋満さんが登板。ロボットアニメはゲッターロボGが初めてで、以降グレンダイザーやダンガードA、ビスマルク等で執筆されています。
 今回のエピソードですが、剣王鬼の作戦が用意周到ながらも無理やり勝たせてしまった感じがちょっと否めません。反射ミラー付きのシールドでゲッターの攻撃を跳ね返す強力なシールドを前に、どうしようもない状況でリョウは正確に攻撃を跳ね返すシールドの性質を利用してシャインスパークを放つつもりでしたが……シャインスパークで普通にシールドは破壊されています――リョウの思いすごしだったのでしょうか。もしシャインスパークがエネルギーに身を包んでの体当たりとかでしたらシールドを普通に打ち破る事に説得力がありますが……むぅ。
 あと今回登場する剣王鬼は特にゲッターチームのドラマもないにも関わらず、何気に美形キャラだったりします。


今回の突っ込み

今回の山火事ネタ。驚いて逃げる人々の描写は第18話のシーンの使い回しだったりします。モブの人々が逃げるシーンは使い回しでもあまり気付きませんでしたが、第18話では驚く人のアップが印象に残ってしまい、そのシーンを使い回すものですから気付いてしまうものです。第18話と今回の作画監督は青鉢芳信さん。使い回しした事も考えられるでしょう。


次回予告(ナレーション:キートン山田)

水爆を搭載した巨大なロケットを打ち上げて世界の破滅をもくろんだ百鬼帝国はその基地に近付く者をことごとく消し去った。漁師のカツヤと父もその犠牲となり、生き残ったカツヤは一人ミサイル基地に乗り込んだ!
次回ゲッターロボG「海に叫ぶ少年!」にテレビ・スイッチ・オン!

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