ゲッターロボG 全話解説
第31話 燃えろ!リョウの剣

脚本:田村多津夫 演出:葛西治 作画監督:木野達児


 何故か何時も以上に訓練に力を入れて集中力を欠いてしまうリョウ。ベンケイから故郷に置いてきた家族が恋しいのではないかと言われて図星のリョウだが、リーダーゆえの責任感ゆえに思わずそれを否定してしまう。
 それから早乙女博士はパトロールを強化する一方でリョウに東京での待機命令を出す。この不思議な命令の意義は父・竜作が最後の模範試合を東京で開くからである。この命令に自分だけ休暇を楽しむのは申し訳ないと断るリョウだったが、早乙女博士に押し切られ、仲間の気遣いもあり久々の休暇を満喫することになった。
 竜作は九州で教師を務めているが、武芸の達人でもあった、模範試合で相変わらず衰えのない腕を見せる父に安心するリョウだが。突如大剣鬼という者が殴り込みをかけてきた。模範試合で彼から一本取る竜作だったが、大剣鬼は一本を取られても容赦なく剣を持って襲いかかり、剣の不思議な舞により竜作は大剣鬼に打ちのめされてしまう。思わず父に代わり飛び出そうとしたリョウだが謎の男に銃を突きつけられてしまう。その男に連れ去られるも形勢を逆転したリョウは男が大剣鬼のスパイであると知り、彼が百鬼衆である事も知った。
 病院に運ばれた竜作だが意識は回復しない。寝ずに看病するリョウの元に大剣鬼が現れ、リョウは真剣を片手に街で大剣鬼を切り捨てるも、その度に彼は替え玉である事がわかり、別の大剣鬼が現れる成す術もない戦いであり。その一方でメカ大剣鬼が出現し、町を破壊して回る。
 ミチルからリョウが戦っている大剣鬼は全て替え玉であると知ったリョウ。ドラゴン号で到着した時は2機の武器は弾が尽きていたが、メカ大剣鬼の弱点が目である事が判明している。ゲッタードラゴンに合体してゲッタービームが相手の目を撃ち抜いて勝利を収める。そして竜作も意識を取り戻すのだった。


貴重なリョウ主役回……なんだけど

 リョウの主役回。主役は彼のはずですが、意外と主役回が少なかったりします。多分第16話以来かなぁ……。そんなリョウの回は久々に父・竜作が登場、サブタイトルからリョウの剣の腕を見る事が出来る回と楽しむはずでしたが……残念な出来です。
 まず、作画が酷い事になっています。えぇ……これなら落合正宗さんの回の方が全然マシですよ。これが無印の頃ならまだ分からなくもありませんが作画が全体的に古臭い。まるで60年代のアニメを見ているかのような気分でした。ちなみに作画監督が誰か見たら、「決戦!大海獣」の木野達児さんでして、原画陣も東映動画の長編映画作品で良く名前を見る方ばかりでした。あぁそれもあって作画が古いのかと納得。(ちなみに名無しは大海獣は好きではありません。その理由の一つは作画が残念な仕様担っている事もあるのです)
 それ以外では大剣鬼が大した人物ではない事とサブタイトルが嘘をついているような内容になってしまった事もあります。大剣鬼が竜作を惑わせた技のトリックも分からずじまいであり、真剣でリョウが戦う相手は結局大剣鬼の影武者ばかりに過ぎず、ゲッタードラゴンとメカ大剣鬼の戦いもゲッタービーム一発で倒されてしまう味のない終わり方でした。父と子の描写もパッとせず残念でなりません。


今回の突っ込み

大剣鬼を演じるのはなんと野田圭一さん。つまりリョウ対剣鉄也だったわけです。ですがどうしようもない大剣鬼に野田圭一さんの配役は何か恨みがあったとしか思えません……。
 あと今回の刺客は角を折られると蒸発する不思議な特性を持っています。百鬼帝国の刺客は角を取ったら自爆したり、手術を受けることで人間に戻ったりと色々ありますが、実際のところどうなんでしょう。気になるものです。


次回予告(ナレーション:キートン山田)

ある日元気はマリアという少女と知り合ったが、不思議な事にマリアは光るビー玉を見て怯えるのだった。その頃奇妙な爆発事件が相次いで起こり、調査に向ったゲッターチームは空に不思議な光を発見したのだ!
次回ゲッターロボG「元気あの子ってなんなのさ!」にテレビ・スイッチ・オン!

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