合身戦隊メカンダーロボ 全話解説
第8話 叩け!オメガミサイル

1977年4月21日 脚本:陶山智 演出:新田義方 作画監督:正延宏三


 オメガミサイルによってメカンダーロボが破壊される夢を見た小次郎。ジミーと竜介は深く考えるなというが、小次郎は今までオメガミサイルの恐怖と戦っており、もう彼は限界に近かったのだ。小次郎は博士にオメガミサイルを叩く方法を尋ねるが、オメガミサイルの静止衛星を叩くために必要な、巨大ロケットは、宇宙航空局が、既に壊滅しているため使用できない。それ以外の対策も現在考えられているが、まだ時間がかかるもので、この苦しみに耐えることしか、方法はないのだ。

 翌朝、防衛軍からの報告で、停止していた茨城県と愛知県の原子力発電所の原子炉が、何者かに奪われる事件が発生。コンギスターが絡んでいると見た博士は合身戦隊に出動を命じる。メカンダー1は豊橋、メカンダー2,3は東海村の原子力発電所の調査に向かった。
 だが、出動中にオメガミサイルの恐怖に陥った小次郎は、静止衛星を叩くため独断行動をとり、静止衛星に向けてスカイドンキーを連射する。しかし、静止衛星はスカイドンキーに反応して次々とオメガミサイルを射出して、スカイドンキーを相殺する。その中で小次郎はジミーに諭され、自分たちの使命を思い出し、メカンダーマックスへ合体した。

 一方、前回の敗北からオズメルは、人口密度が高い東京を一瞬にして壊滅させる作戦に出た。それは、東京で核爆発を引き起こすことである。オズメルは奪い取った原子炉を搭載したムカデラー2機を東京に出撃させる。
 博士からムカデラーの知らせを受けた合身戦隊は、すぐに東京へ向かいムカデラーに遭遇。ブルサンダーで仕留めようとする小次郎だが、周囲の人への被害を考慮して、ジミーはあえて様子を見る。その結果、ムカデラーには原子炉が搭載されている事が分かり、2機のムカデラーは東京駅で原子炉を起動させて、オメガミサイルを、そこに落とすことで東京を壊滅させる作戦に出ると予測し、合身戦隊は東京駅で待ち伏せする。

 そして、東京駅で待ち伏せをしていたメカンダーロボに、2機のムカデラーが接近し、原子炉を起動。今、3発のオメガミサイルが射出されてしまい、合身戦隊は短期決戦に出たが、小次郎は完全にオメガミサイルへの恐怖心が抜けきっていなかった。

 原子炉の爆発を防ぐために飛び道具は使えない。その為メカンダーフェンサーでムカデラーに勝負を挑む。ムカデラーの攻撃をかわしながら、メカンダーロボはムカデラーの頭部を切り落として、機能を停止させる。そして、2基のオメガミサイルが東京に直撃するのを防ぐため、メカンダーロボは2機のムカデラーを抱え込んで東京から離れ、オメガミサイルを誘導する。だが、メカンダーロボを目がけてもう1基のオメガミサイルが迫っていた。小次郎は恐怖を振り切って、直撃寸前でパワーアウト。海へ投下したムカデラーに2基のオメガミサイルが直撃、残りの1基も回避する事に成功した。

 戦いが終わり、オメガミサイルが怖いとジミーと竜介は小次郎に言った。何時か静止衛星を破壊する事を近い、3人のチームワークは強化された。そして、明日への戦いの為の、大きな連帯感となっていくのである。
 


オメガミサイルへの恐怖を背負って
小次郎が主役のエピソードです。出来ればもう少し早くやってほしかったところですが、まぁ良いとしましょう。(竜介はさらに後のエピソードですし)
それはともかく、オメガミサイルの恐怖心を背負いながら戦う合身戦隊。メカンダーロボが破壊される夢を何時見てもおかしくありません。その為今回の小次郎は、まさに我慢の限界だったのかもしれません。その為作戦を無視して、静止衛星に攻撃を仕掛けようと自棄になる小次郎ですが、その時の彼の笑いっぷりからよほど追いつめられていたことが理解できます。ただ、その後、あっさりジミーの言葉で自分を取り戻すのは物足りなかった気がします。もう少し立ち直る契機みたいなものがあればな〜といったところでしょう。
戦闘シーンは、今回コンギスター側がオメガミサイルを利用して、東京壊滅させようと企む所からオメガミサイルとても便利です。3発もオメガミサイルを落とされたら小次郎にとってかなり厳しいですが、彼が立ち直る契機になったので、良しとしましょう。

 個人的評価
 ストーリー オメガミサイルの恐怖と戦っていれば、小次郎がああなるのも無理はないです。ただかなり動揺している割にジミーの言葉であっさり自分を取り戻してしまい、大事にならないまま終わってしまった事は少々物足りないような。
キャラクター  小次郎が壊れるのは無理がありません。最後の会話はいい感じでした。
 バトル オメガミサイルの脅威全開。三基も落とされたらたまったものじゃない。原子炉を考慮して飛び道具を封じた展開はありだとおもいますが、格闘武器が少ないメカンダーロボには映像的に不利だったかも……。
 作画 まずまず。

今回の突っ込み

今回は特にありませんが、合身戦隊が、ムカデラーに原子炉が内蔵されているというのに気づく所がおかしいです。肉眼で見えないのに透視もせずによく気づいたものです、


次回予告

地球防衛軍総司令部へ向かう途中、野戦救急車に出会ったミカは、そこで、国連士官学校当時の命の恩人・リリー・ライアンと3年ぶりに再会した。母の病気を父に知らせたいというリリー。そこでミカは、コンギスター軍団に占領され全滅したと推定される27線区へリリーの父・ライアン大佐を探しに一人出撃するのであった。
次回、合身戦隊メカンダーロボ「最後の戦線南シナ海」をお楽しみに!

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