合身戦隊メカンダーロボ　全話解説
第10話　危し!メカンダーマックス

1977年5月5日　脚本：陶山智　演出：林政行　作画監督：二宮常雄

　メカンダーロボとキングダイヤモンドを叩くための陽動作戦が、オズメルからメデューサに伝えられた。
一方、合身戦隊は山本長官から出動依頼が入る。内容はコンギスターの占領地に囲まれて孤立してしまい、食料不足や伝染病で苦しむクレタ島の60000人の救援だ。防衛軍は乏しい資源から捻出した救援物資を空輸し、合身戦隊は空輸部隊の護衛任務を任されたのだ。
キングダイヤモンドは、空輸部隊を護衛するために、先行してクレタ島へ向かう。だが、全く攻撃を仕掛けようとしないコンギスター軍に合身戦隊は危機感を抱いていた。
　翌朝、山本長官率いる空輸部隊が出撃。合身戦隊はメカンダーマックスで出撃して、合流地点であるクレタ島へ向かう。合流した合身戦隊は、空輸物資の投下地点を偵察するが異常は見られない。空輸部隊は物資を投下して帰路に就いたが、これまで、コンギスターの攻撃がなかった事を不審に思う合身戦隊は、偵察を続け、人の気配が全くないこともあってメカンダーマックスは着陸し、竜介を残してジミーと小次郎は、機体から降りて偵察を試みた。

　だが、2人は偵察中に、住民になり済ましたコンギスター兵に包囲されてしまい、絶体絶命の危機に陥る。ジミーは竜介にメカンダーマックスの発進を命令するが、メカンダーマックスは離陸中にコンギスター兵の攻撃を受けて前輪が破壊され、離陸不能に陥ってしまった。
ジミーと小次郎は、幸い島の少年・テイラが運転するジープに助けられ、包囲網から抜け出した。どうやら住民はコンギスター兵に捕まっており、彼は幸いコンギスターの目から逃れていたのだ。2人を乗せたジープはメカンダーマックスの墜落地点に到着。テイラの提案により、ジープを前輪代わりにして丘の傾斜を利用して、メカンダーマックスを離陸させる作戦に出た。

　襲いかかるコンギスター兵を小次郎に任せて、ジミーと竜介はメカンダーマックスに搭乗し、丘の傾斜を利用して離陸成功。キングダイヤモンドに襲いかかるメカ獣・ハンドレーロボを倒すため、メカンダーロボにパワーイン。メカンダーロボは触手の発射攻撃に苦しむが、捨て身の技メカンダーリファイドで触手を焼き切る。そしてメカンダーUFOダブルでとどめを刺してパワーアウトを済ませた。

　こうして、メカンダーロボの手により、コンギスターから解放されたクレタ島の人々は次々と投下された援助物資によって、食料不足と伝染病から救われた。自分たちの窮地を救ったテイラに感謝しながら、一時的に平和が戻った喜びに微笑む合身戦隊だった。

メカンダーマックス危機一髪
　再び物資輸送作戦ですが、今回の見所はメカンダーマックスが飛行不能に追いやられてしまう所です。今回のゲストキャラ・テイラは、ジミーと小次郎を助けるため、ジープでコンギスター兵を跳ね飛ばして2人を助けたり、ジープを前輪代わりに利用することを提案したりと知恵が回り、勇気もある少年です。メカンダーロボのゲストの子供達は、基本的に合身戦隊を窮地から救ったり、物語の鍵になることも多いですが、今回のテイラがおそらく最も活躍した子供だと私は思います。あと、今回から子供たちも普通の声優さんが演じるようになりました。
それと、今回、任務がない時期に合身戦隊の面々がトレーニングをしている事が明らかになりました。ジミーは水泳。小次郎とミカは空手、竜介とグワンダ、五郎兵衛は筋トレをやっていました。合身戦隊の私生活が分かる数少ないシーンです。

今回の突っ込み

上手く説明できませんが、メカンダーマックスの離陸時が明らかにおかしいと思います。まず、左の画像はメカンダーマックスから見た視線です。崖の下にコンギスター兵が待ち構えています。ここからコンギスター兵が、メカンダーマックスの前輪を破壊したならまだ理解が行きます。しかし、その後すぐに流れた右の画像では、あきらかに崖の下でメカンダーマックスが滑走しています。何ででしょう?普通だったら崖の上から離陸するはずだと私は思うのですが。

次回予告

クレタ島の大空輸作戦を終えた空母キングダイヤモンドは帰路に就いたが、スエズ運河入口、黄海の出口、そしてインド洋、ジブラルタル海峡と、コンギスターの為に完全に帰路を閉ざされた。敷島博士はコンギスターの裏を掻き、霧の中をヨーロッパ沿岸に沿って北上。ノルウェー海を進んでいくが、またしてもコンギスターメカ・ギアロボットに襲われたのである!
次回、合身戦隊メカンダーロボ｢必殺!メカンダーフェンサー｣をお楽しみに!