合身戦隊メカンダーロボ 全話解説
第13話 幻の大西洋艦隊を救出せよ

1977年6月9日 脚本:海堂清彦 演出・作画監督:正延宏三


 合身戦隊の活躍を聞いた大西洋艦隊は、敵勢力に包囲された南極ロス氷原からの脱出を決意する。残りの食料も少なく、プルトニウムを大量に所持している事もあり、合身戦隊と防衛軍の救援を信じて、この無謀な賭けに出たのだ。
 大西洋艦隊は偽装を解いて、日本へ向かう。救援の依頼を受けた山本長官は、博士に救援の依頼をするが、メカンダーロボは現在修理中で、修理が終わるのに三日はかかる。しかし決戦は明日の可能性が高いのだ。
 
 大西洋艦隊の北上は、コンギスターの索敵ブイに知らされており、オズメルはメデューサに、ニュードム、キジュウダー、クマンダー、そしてキングコンガーの4機動部隊を出撃させ、大西洋艦隊、防衛軍そしてメカンダーロボへ総力戦を持ちかける。
 一方、合身戦隊の出撃が刻一刻と迫るが、メカンダーロボの修理はまだ終わっていない。そこで五郎兵衛は、エンジンと武器の修理を最優先させる命令を出す。
 そして、大西洋艦隊はニュードム部隊に遭遇し、激しい攻撃を受ける。合身戦隊は、メカンダーロボの航続距離が、目的地まで届かないため、メカンダーマックス単機で戦いを挑まざるを得ない。大西洋艦隊が、脱出する中メカンダーマックスは、ブルサンダーでクマンダー部隊を撃破し、戦力の立て直しのため、大西洋艦隊の後を追った。
 だが、脱出地点でメカンダーマックスはキジュウダーとキングコンガーに遭遇。この事態を重く見た五郎兵衛は、テストする事もなく、修理が完了したメカンダーロボを発進。そのままメカンダーマックスは、メカンダーロボにパワーインして、キジュウダーとキングコンガーを打ち破り、再び遭遇したニュードムをジョーズで葬り去った。

メカンダーロボの活躍によって、敵の四機動部隊は壊滅した。そして、大西洋艦隊の将兵たちは救われたのであった。


さあ、総力戦だ。
今回は、12000人もの残存部隊の救出という、スケールの大きい作戦ですが、敵側も今までに登場した4機のメカ獣で勝負を挑むと、1クールのトリを飾るにはふさわしい回です。仮面ライダーでいう再生怪人たちの決戦に当たる回でしょう。
ですが、大半が既存の映像を流用したり、編集したりの内容で今一つ盛り上がりが欠けてしまった回かもしれません。後述しますが、その件でかなり矛盾点が見つかります。出来ることなら新作パートで、4体のメカ獣との死闘を繰り広げてほしかったです。最後のナレーションも、かなり尺が足らなかった印象も強く、トリを飾るにはふさわしい回のようで、実際は力不足だった感じです。以後、メカンダーロボの制作環境は、どんどん苦しいものになりますが、これはその前兆かもしれませんね。
あと、殆ど空気の五郎兵衛が活躍する数少ない回です。

 個人的評価
 ストーリー 実は今回かなり期待していたんだけどなぁ。イントロからいろいろテンションを上げさせておいて……初めてはずれくじを引いた感じ
キャラクター  五郎兵衛が活躍した珍しい回。ただやはり地味な印象はぬぐい切れず。ユータあたりと絡めて彼の描写に力を入れても良かったかも。
 バトル 4機のメカ獣が出撃した時点でかなり盛り上がりましたが……新規パートで作画してくれればよかったのですが。
 作画 使い回しが多い今回。新規パートはまぁまぁ

今回の突っ込み

既存映像の流用や無理な編集の為、いくつかの突っ込みどころがあります。例えばクマンダーが、1話とおなじ3機現れたはずなのに、無理な編集で1機がブルサンダーで倒されて、クマンダー3機を倒した事になり、キングコンガーが戦闘シーンの順序を入れ替えたせいで2機に増えて見えたり、足を破壊されただけで爆発したり、と無闇に編集したせいで、戦闘シーンが良く分からないものになっています。
それと、第1話で登場したクマンダーのパイロットラーナ少佐が、なぜか今回も登場しています。生きていたのかお前。
新規パートでは、大西洋艦隊のカモフラージュがすざましいとの一言に尽きます。戦艦を丸ごと氷でコーティングする余裕が何処にあったのか。それに南極という極寒の地で、それだけのコーティングをやれる余裕が何処にあったのか。
最後に、今回から予告のナレーションが、神谷氏に代わりますが、スイッチ・オンと彼から言われたらゲッターロボを思い出します。


次回予告(今回からナレーター役の中田浩二さんから、ジミー役の神谷明さんに変更)

俺はジミーだ。コンギスター軍団にガニメデ星から、惑星消滅兵器ムカデックが送られてきたんだ。そこでオズメルは、地球を完全に消滅できるこのムカデックを使い、富士火山帯に恐怖のマグマ列車を走らせ、そして俺達のキングダイヤモンドを消滅させるために東京ブラックホール作戦を命じたんだ。
次回、合身戦隊メカンダーロボ「東京ブラックホール作戦」スイッチ・オン!

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