合身戦隊メカンダーロボ　全話解説
第14話　東京ブラックホール作戦

1977年6月16日　脚本：陶山智　演出：佐藤哲朗　作画監督：村田四郎

　惑星消滅兵器ムカデックを駆使して、地球を消滅させるブラックホール作戦を考えたユルンガス博士。オズメルは、今なお抵抗を続ける東京のみの消滅を考えており、ユルンガスは、ムカデックに搭載された、高性能爆薬を搭載したマグマ列車による、三段階における富士山の噴火を発生させることを提案。だが、この手間がかかる作戦をメデューサは不安に感じていた。
　マグマ列車の影響により、富士火山一帯が同時に噴火。その事を異変に感じたキングダイヤモンドは、調査に出撃、合身戦隊は出動態勢に入った。
　だが、出動態勢に入る際、ジミーは格納庫で模型の為に、火器の持ち込みを禁じられているにもかかわらず、マッチを使っていたユータを目撃し、ジミーは彼を殴り飛ばす。さらに、小次郎はユータを合身戦隊として大減点とのきつい一言を浴びせた。
　
　メカンダー各機で出撃した合身戦隊は、新型ギアロボットに遭遇。すぐさまメカンダーマックスに合体し、メカンダーロボにパワーイン。だが、新型ギアロボットに組みつかれたまま、身動きが取れず、オメガミサイルが接近してくる。幸い、オメガミサイルは新型ギアロボットに直撃したが、その爆風でメカンダーロボは、墜落してしまい、合身戦隊も気を失ってしまった。
　合身戦隊との通信が途絶えたと同時に、コンギスター円盤が、キングダイヤモンドに攻撃を仕掛けてきた。その中でユータは、消息を絶った合身戦隊を捜索するため、自ら潜水機で出撃。
　その間に、マグマ列車2号が発射され、富士山のマグマが膨張し、各地に地震や隆起現象が勃発。キングダイヤモンドもコンギスターの猛攻で、航行不能状態に追いやられてしまう。一方、合身戦隊は意識を取り戻したが、墜落の衝撃で、計器類が故障してしまい、メカンダーロボはキングダイヤモンドを探す。
　その中で、ユータは海底を走るマグマ列車を目撃。すぐさま陸に上がって、ジミーに無線で、マグマ列車の事を合身戦隊に伝え、マグマ列車が走る地点を無線で誘導した。その際メカンダーロボはパワーインするが、なぜかオメガミサイルは発射されないまま、ジョーズでマグマ列車を破壊。海底から現れたムカデックとの戦いに、オメガミサイルが発射されない事を不審に思いながら、メカンダーロケットガンで、ムカデックを葬り去った。

キングダイヤモンドが航行不能になるまで傷つけられたが、合身戦隊はユータのおかげで勝利をおさめた。そして、東京消滅を食い止めたのであった。

ブラックホール作戦と惑星消滅兵器ムカデック
今回、ユルンガス博士というゲストキャラが登場します。敷島博士とかの友人ではないかと思っていたら、コンギスター側の博士でした。残念。
それはさておき、今回の惑星消滅兵器ムカデックとは、彼の話によると今までにいくつかの星を消滅させてきたという、メカンダーロボの世界をかい離する程恐ろしい兵器です。ですが、東京だけ等一部分を消滅させるには、三段階という通常よりも手間がかかる方法を取らなくてはいけない不便な兵器だったりします、地球丸ごと消滅させたらいいかもしれませんが、ヘドロン皇帝は地球に移住するつもりなので、そんな真似も出来ない。だから今なお抵抗し続ける東京だけ。とまあ、実に面倒な作戦です。結局作戦は失敗し、メデューサから、手間をかけるから敗れたと怒られる始末です。
もう1つ見どころとしては、今回オメガミサイルが発射されなかったことです。今回の描写から故障か、弾切れしたようですが、第17話でその謎が明らかになります。第17話はメカンダーロボ中盤の山場ともいえるエピソードで、そのちょっと前に伏線を敷いておいた所はナイスといえます。一方オメガミサイルが発射されなくても、喜ぶどころか、不安に陥る合身戦隊もリアルでいいです。最後に、小次郎が「精神的にはこういう時が一番こたえる」とコメントしているのもポイントです。
それから、ユータが、格納庫でマッチを持っていただけで、彼を殴り飛ばしたジミーですが、普通のロボットアニメでは格納庫にマッチとかを持ち込んでも、多分無視されるでしょう。そういう所まで気を配ったスタッフの腕が冴えています。

今回の突っ込み
基本的にバランスがいい回ですが、ユータの潜水服があまりにもズングリムックリな体型なのが突っ込みどころです。

次回予告

俺はジミーだ。緊急連絡が届いた。コンギスターがメカンダーの秘密を聞き出すために、地球防衛軍の山本長官を誘拐したっていうんだ。俺達は長官救出に向かおうとしたが、キングダイヤモンドは修理中。その為にメカンダーロボは、発進できないんだ。しかし、敷島博士はコンバットマシン・トライカーを作っておいてくれた。かっこいいんだぞ〜!
次回、合身戦隊メカンダーロボ「出撃!合身トライカー」にスイッチ・オン!