合身戦隊メカンダーロボ 全話解説
第19話 魔のペルシャ湾に突入せよ

1977年7月21日 脚本:海堂清彦 演出:林政行 作画監督:二宮常雄


 静止衛星を破壊したことで、メカンダーロボにとって恐れる存在はなくなった。コンギスターの太平洋の主力部隊は、活動制限のなくなったメカンダーロボによってほぼ壊滅状態に追い込まれた。オズメルは大西洋の部隊を太平洋に総動員して、総力戦を挑む事を考えていたと同時に、ペルシャ湾にメカンダーロボを陥れるわなを仕掛けていた。
 一方、物資が不足していた地球防衛軍は、大型輸送タンカー船団で、総反撃作戦に原油を調達していた。しかし、輸送中に海底の砂ぼこりに絡みつかれて、船団は全滅してしまった。
 その為、合身戦隊はタンカー沈没の原因を調査するのと同時に、最後の輸送船団レッドリバーの護衛任務に就いた。この船団が沈没したら、反撃作戦は絶望的だ。海中に砂埃を発見した合身戦隊は、メカンダーマックスに合体し、海底を操作するが、砂埃によってレーダーは使用不能になってしまい、下手に攻撃したらレッドリバーが巻き込まれる恐れもあった。その為、水中で何もできないまま、レッドリバーは砂埃によって壊滅した。

 自分たちが何もできなかった事を悔やむ合身戦隊の3人。翌日ユータは、彼らに20年前に建造された旧式の輸送タンカーを見せると、ジミーはエンジンを最新鋭の物に置き換えれば、ペルシャ湾まで輸送できると気付き、そのタンカーを作戦に使う事を提案した。船体がペルシャ湾までもつか不安がる竜介だが、ジミーは今回の作戦を意地でも成功させなければ、レッドリバーを壊滅させてしまった為に防衛軍に対して申し訳がないと断言した。
 そのタンカーにはユータとグワンダ、五郎兵衛が乗ることになったが、その危険な作戦にミカは反対する。しかし博士は、地球防衛軍に対する償いでもあり、合身戦隊の自信を取り戻すためにもこの作戦の必要性を彼女に説いた。そして、タンカーは出撃し、メカンダープレーンも発進した。
 燃料の積み込みが完了すると、砂ぼこりがタンカーを襲う。ブルサンダーでその砂埃を攻撃すると、砂ぼこりからはメカ獣・メカオニヒトデの群れが姿を現した。タンカーを逃がし、メカンダーマックスは、海中から浮上しメカンダーロボにパワーイン。メカオニヒトデの群れは、縦に積みあがり、メカンダーロボを砂浜に巻きつけた。しかも、コンギスターの海底基地からは、オメガミサイルが発射され、身動きが取れないメカンダーロボは絶体絶命の危機に追いやられる。ジミーは、ユータ達にタンカーを疾走させて、メカンダーロボに海水をかけるように命令。その通りに行動して、メカンダーロボに海水かかった時、ライチャック・ボーラーでメカオニヒトデを感電させて、彼らによる拘束を振り切って、オメガミサイルを回避した。これを見たオズメルは、作戦の失敗を悟り海底基地から、空中要塞都市へ帰還する。
 
 メカンダーロボとジミーたちの知恵と勇気が、危機一髪を乗り切った。コンギスター軍団が引きあがたペルシャ湾に新たな地球防衛軍の原油輸送船団が送られてくる事だろう。自信と名誉を取り戻した合身戦隊の、次の戦場はどこなのか。行け!メカンダーロボ!!


合身戦隊の挫折
今回、初めて合身戦隊が作戦遂行を失敗します。オメガミサイルなき後の展開は合身戦隊の挫折や苦闘をウェイトに置くようになり、この話はその先陣ともいえます。旧式タンカーを利用する所は、利用できるものは利用するというリアルな描写で、ガンダムでいう「時間よとまれ」に近い雰囲気が漂っています。
一方、今回、再びオメガミサイルが登場します。静止衛星がなくなっても発射できる場所なら、まだ残っているという説明から、少しホッとしますが、それをやってしまうと何のために静止衛星を破壊したのかということに、疑問を感じてしまうと恐れたのか、オメガミサイルとの攻防はこの話と、第21話が最後になります。

 個人的評価
 ストーリー やりたい事は分かるが、少々力不足の感あり。
キャラクター  久々に全員に見せ場があった回かも。作戦失敗からの立ち直る描写はなかなか
 バトル 見せ場は用意されていたような気がしますが、今までと比べると今一つかも。その気になればもっと上手くいったはず。
 作画 特別上手まではいきませんがさすが二宮さんと言っておきましょう



今回の突っ込み
今回は特にありません


次回予告

俺達に地球防衛軍の作戦を支援せよという命令が下った。その作戦とは、コンギスターに占領されたシンガポールを奪い返すというものだった。だが、オズメルの罠にメカンダーマックスが傷つき、その修理の間合身できないメカンダーロボに危機が迫った!突然、オオニュウダーが襲いかかってきたのだ!くそっ!!
次回、合身戦隊メカンダーロボ「シンガポール奪回作戦!」にトライアタック!!

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