合身戦隊メカンダーロボ　全話解説
第28話　振り向くな!ジミーオリオン

1977年10月13日　脚本：海堂清彦　演出：正延宏三　作画監督：二宮常雄

　母の墓標を前にして、メデューサを思い出すジミー。現れたミカからのキングダイヤモンドへの招集命令にも無視してしまうジミーだが、ミカも幼いころに目の前で母親を失った事をジミーに明かし、メカインコからのメデューサの声での励ましもあり、ジミーは再び自分の使命を思い出し、キングダイヤモンドに向かった。
　キングダイヤモンドの作戦会議で、山本長官は、二手に分かれて、機動部隊を撃滅する作戦を提案する。そして12月7日、遂に作戦は決行された。防衛軍とともにコンギスター機動部隊を蹴散らすメカンダージャイロとプレーン。これを知ったオズメルは、旧式のメカ火焔龍部隊で防衛軍の迎撃に入ろうとするが、キングダイヤモンドを標的にとらえたことからキングダイヤモンドに、メカ火焔龍をぶつける。合身戦隊はすぐにキングダイヤモンドへ帰還するが、オズメルは、ジミーとともに同乗していたメカインコを誘導。操られたメカインコにより、ジミーは催眠術をかけられ、海面へメカンダージャイロをぶつけようとしてしまう。小次郎の機関砲攻撃によって、催眠術から正気を取り戻したジミーは、すぐさまメカンダージャイロの機首を上げてキングダイヤモンドへ向かう。
そして、竜介とミカと合流し、すぐさまメカンダーロボを合身させて、メカ火焔龍を破壊する。メカ火焔龍が破壊されたことで焦ったオズメルは、空中要塞都市を防衛軍に向かわせる。その為再び合身戦隊は出撃するが、ジミーがメカインコを同乗させる事に小次郎は反対する。しかし、ミカがジミーにとっては大切なものと言ったことで小次郎は、メカインコの同乗を認め、ジミーは操られる恐れがないように、メカインコに改造を施した。
　空中要塞都市へ向かうメカンダーロボだが、次々と要塞都市から現れる機動部隊を蹴散らしながらでは、きりがない。メカインコはジミーに、空中要塞都市の円盤発射口を狙えとアドバイス。その通りにコバンザム装着のジョーズを円盤発射口に撃ち込み、空中要塞都市にダメージを負わせることに成功し、要塞は撤退した。
　遂に驚異の科学兵器を装備した空中要塞都市が戦場に現れた。最後の決戦も間近い。頑張れ!メカンダーロボ、ジミー・オリオン!!

何処から出た?メカインコ
メカンダーロボでは実質的最終回一個手前になるこの回。前回、第27話と順序が入れ替わっている可能性があると言いましたが、それを考慮に入れても明らかにおかしい点があります。それは、メカインコがいつの間にか合身戦隊の仲間になっているところです。
メカインコとは、女王時代のメデューサのペットロボットで、メデューサの声でしゃべることができます。サイボーグに改造された後も彼女に飼われていて、第23話でサイボーグ時のメデューサがした行いを彼女に説明し、再びサイボーグに戻る前にメデューサとともに、ドラゴンドリラーの中で自爆したそうですが……何故かこの話では、何の前触れもなくメカインコがジミーの元にいます。さらにいえば、この話だけにしか登場しません。メカインコがいるのは悪くはないと思うんですけどね。メカインコがいてくれた方が、最終回におけるジミーの心情も少しは楽になったと思いますし。第24話の次にこの話を持ってきて、ちゃんとメカインコを手に入れた動機を説明してくれたら普通に面白い回になっていたのに残念です。少なくともこの話は、このタイミングで入れるべき話ではありません。あと、二宮氏が担当した最後のエピソードですが、いつもの二宮担当回よりもクオリティーが低いのも残念です。
そして、今回を最後にメカンダーロボの新作は一時途絶え、悪夢の5週連続総集編が始まります。最終決戦は近いの内容のナレーションを、毎回毎回入れられたら、当時の視聴者がどれだけしびれを切らせたかが気になります。(ちなみに、同期に放映された作品｢超スーパーカーガッタイガー｣も5週連続総集編を入れる暴挙に出ています。さらに、神谷明氏はメカンダーロボとガッタイガーにレギュラーで出演していました。)

今回の突っ込み
やはり、前の話の次回予告がかみ合わないことと、メカインコが何時仲間になったかでしょう。

次回予告

コンギスター軍団の襲撃を前に。もろくも敗退を重ねた地球防衛軍は、日本を最後の拠点にして、メカンダーのメンバーとともに反撃に転ずる。オメガミサイルをかわしながら、コンギスターの巨大ロボットを。不屈の闘魂で次々に撃破するメカンダーロボ。
次回、合身戦隊メカンダーロボ「攻撃目標は敵機動部隊」チャンネルトライ!!